この日記は、過去を振り返りながら、
僕自身が当時の気持ちを思い出しつつ、
事実を書いています。
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役者を続けるか? それともやめるか?
この話をする前に、
僕の数々のバイト経験について少し話したい。
学生の頃から役者時代まで、
本当にいろんなバイトをしてきた。
挙げると──
• バックダンサー
• 居酒屋
• カラオケ
• ホールの配膳
• ホテルフロント
• 小料理屋
• 駐車場の係員
• 通行人数を数える仕事
• ゲームのレベル上げ
• バーテンダー
• 美容部員
• 荷物運びの日雇い
数々のバイトの中でも、特に記憶に残るものが2つある。
① 真夏の着ぐるみ
レンタルビデオ店でのアルバイトを始めて
3日目のことだった。
「おい雪村、明日のイベントで着ぐるみ着ろ」
店長の唐突な指示に、一瞬戸惑ったが、
新人の僕は反射的に
「はい、わかりました!」と答えてしまった。
こういう時、部活で染みついた上下関係が抜けない。
悪い癖だ。
翌日、僕に用意されていたのはゴジラの着ぐるみ。
「……これ、子供たち怖がるんじゃ?」
嫌な予感は的中した。
イベントが始まると、
小さな子供たちは「怖い!」と泣き出し、
親たちは「ほら、大丈夫よ」と言いながらも距離を取る。
炎天下、気温は30℃を優に超えている。
着ぐるみの中はまるでサウナ。
滝のような汗が流れ、視界がかすむ。
「大丈夫か? ちょっと休め」
スタッフに声をかけられ、
控室でヘロヘロになりながら着ぐるみを脱いだ。
汗だくのシャツに風が当たり、一瞬だけ涼しさを感じる。
家に帰ると、体が火照って仕方がない。
さらに、なんだか痒い。
翌朝、鏡を見ると、腕や首に無数の赤いブツブツ。
「……え? 何これ?」
どうやら、着ぐるみの中にいたダニに刺されたらしい。
店長に報告すると、
「わはははー、それダニかもな!」と豪快に笑われた。
笑いごとじゃない。
しかし、見るからにカタギとは思えない店長を前に、
反論できるはずもなく、
僕はただ「はは……」と乾いた笑いを返すしかなかった。
② 料理長の厳しさと優しさ
もう一つ、忘れられないバイトがある。
ホテルの厨房で、僕は3年ほど働いた。
最初は皿洗いからのスタートだったが、
次第に下ごしらえを任されるようになり、
いつの間にか火入れや
簡単な料理も作らせてもらえるようになった。
ここのメインはイタリアン。
パスタ料理が得意になったのも、このバイトのおかげだ。
でも、一つ問題があった。
料理長がとにかく怖い。
朝、挨拶しても「……おう」と低い声が返ってくるだけ。
基本的に褒めることはない。失敗すると怒鳴られる。
しかも、手には包丁を持っているから、怖さは倍増する。
「あー、辞めようかな……」
そう思うこともしょっちゅうだった。
でも、そんな時に限って──
「最近、包丁の使い方、ちょっとマシになったな」
ボソッとつぶやくように、料理長が褒めてくれる。
……ずるい。
そんな言葉をもらったら、
もう少し頑張ろうって思ってしまうじゃないか。
気づけば2年が経っていた。
そんなある日、料理長がふいに言った。
「おい雪村、調理師免許取らないか?」
「え? 調理師免許?」
「実務経験が2年以上あれば、
筆記試験を受けて合格すれば免許が取れる。
推薦状は俺が書いてやる」
突然の提案に驚いた。
「俺が調理師? 面白そうだ!」
そう思った僕は、それから猛勉強を始めた。
そして3ヶ月後、試験を受け、無事に合格。
こうして僕は調理師免許を手に入れた。
きっと、フリーターをしている僕が今後困らないようにと、
料理長なりの気遣いだったんだと思う。
でも、その優しさに気づくのは、
ずっと後になってからのことだった。
(つづく)
雪村 凪( ゆきむら なぎ )
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雪村 凪の写メ日記
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雪村凪物語 〈第10話〉バイトでの貴重な経験雪村 凪