朝は決まってブラックコーヒーだ。
苦味の輪郭がはっきりしていて、
頭と心がすっと目覚める。
でも、午後から夜になると、
ブラックよりもカフェラテを頼むことが増える。
それはただカフェインの量や刺激の強さ、
そんな単純な理由じゃない気がする。
カフェラテの二層。
黒と白がゆるやかに境界をつくりながら、
少しずつ混ざっていく様子。
スプーンでかき混ぜるその手元に、
人と人との関わりを重ねる自分がいる。
薄いグラデーションを残した関係。
あえてはっきりと二層を残したままの関係。
自分の手でゆっくり交わりを作りたい関係。
カフェラテの混ぜ方が、毎回違う。
丁寧に混ぜるか、あえて混ぜすぎないか。
そのときの混ぜ方が、
そのときの自分の心理を映しているとしたら、
ちょっと興味深い。
静かな夜、
ミルクとコーヒーが重なり合い、
生まれる優しい色を見つめる。
それはもしかしたら、
誰かと誰かの関係性の色なのかも。
秋山 純士の写メ日記
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『カフェラテに浮かんだこころ』秋山 純士