自分では気づけないことがある。
それは誰にでもあることだ。
鏡に映らない背中の汚れのように、
自分の視界からはどうしても見えない。
そんなとき、誰かがそっと教えてくれる。
「実はこう思ってた」とか
「ここ、少し直した方がいいかも」とか。
一瞬、胸に刺さるかもしれないけれど、
それは後々になって、
自分の人生を立て直す
大事なアドバイスになることもある。
SNSの誹謗中傷のような、
感情をぶつける言葉ではなく。
相手のためを思った言葉。
言う側にも勇気がいるそれを、
口にしてくれる人がひとりでもいたら──
その存在は、宝だ。
思えば昔から、
「他の人には内緒なんだけど…」と
打ち明けられることが多かった。
秘密を預けられる関係。
本音を投げられる関係。
そこに、ほんの少しの信頼の証がある。
良い人間関係とは、
なんでも言い合える関係、ではない。
相手が見落としているものを、
優しく指摘してあげられる関係。
そして、
「この人だったら、言っても大丈夫」
と思ってもらえる関係。
そのために必要なのは、
完璧さではなく、
人間的な素直さかもしれない。
そんな素直さを、
いつまでも忘れずに持っていたい。
秋山 純士の写メ日記
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『“言ってもらえる”人間関係』秋山 純士