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秋山 純士の写メ日記

秋山 純士

秋山 純士  (40)

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  • 『消えゆくアリとキリギリス 昼の部』
    秋山 純士
    『消えゆくアリとキリギリス 昼の部』

    暑さにうなされて朝目覚めると、
    子どもの頃に読んだ寓話を、
    ふと思い出した。


    「アリとキリギリス」


    夏の間、アリは黙々と食糧を集め、
    キリギリスはヴァイオリンを弾いて過ごす。
    やがて冬が訪れ、アリは蓄えで無事に越冬。
    一方キリギリスは飢え、寒さに震える──

    勤勉なアリは称賛され、
    享楽的なキリギリスは戒めの象徴とされた。

    だが、上京してから、
    現実世界でアリもキリギリスも
    目にすることがなくなった今、
    この話の解釈はそれでいいのか、
    という疑問が湧いてくる。


    この現代、アリのように未来のためだけに働いて、
    確実に冬を越せる保証なんて、
    誰がしてくれるのだろう。

    そして、灼熱の夏にヴァイオリンを奏でるキリギリス。
    「何も考えていない馬鹿者」と評されるけれど、
    あの根性は、実はとんでもなく強いのではないか。
    むしろ僕は、少し憧れすら感じる。
    もしかしたらキリギリスはプロのヴァイオリニストを
    目指していたのかもしれない。


    僕たちはいつの間にか、
    “アリであるべき”という価値観を刷り込まれた。
    将来のために、貯蓄・努力・忍耐。
    けれど、その「正しさ」に違和感を覚え始めている人も
    少なくないはずだ。


    キリギリスは、非難されるべきなのか?
    キリギリスの生き方は、本当に間違いなのか?
    “どちらでもない”生き方とは。
    続きは夜に。