“ジョフウ”って、何?
それは、行き先も定めずに走り出した一両の電車。
誰にも告げず、何も決めず、
ただ、黙って走り出した──秋山純士という列車。
静かで、孤独な走り出しだった。
でも少しずつ、
誰かが“駅”に立っていてくれるようになった。
待っていてくれた人。
手を振ってくれた人。
それが僕という列車を走らせる原動力となった。
予想していなかった嬉しさがこみあげ、
気がつけば今日まで、1年間走り続けてきた。
出会いとは、きっと“停車駅”。
あなたと僕は、
違う路線を走っているのかもしれない。
行き先も、景色も、スピードもおそらく違う。
それでも、
どこかの駅で、“停車”するタイミングが重なった。
その瞬間、僕とあなたの路線が交差した。
急行列車のように、目的地を急ぐ生き方もある。
だが、急行列車は、通過してしまう“駅”がある。
ひとつでも多くの“出会い”を見逃したくない。
できる限り多くの“駅”に停まっていたい。
時間がかかるのは覚悟の上。
僕という列車は、気づけば各駅停車になっていた。
女風という電車に乗って、1年。
正直に言うと、
「終着駅」がどこにあるのか、今もわからない。
だけど、もしかしたら──
あなたに会えたあの瞬間が、
その時の僕にとっての“終着駅”だったのかもしれない。
違う目的地に行くための
通過点であってほしくなかった。
終着駅から再び列車を走らせても、
次にまた“停車駅”が重なるとは限らない。
儚くも、一期一会の出逢い。
本当の『女風の終着駅』とは、
女風という存在を──
あなたも、僕も、
“もう必要としない”と感じられる日かもしれない。
それは決して寂しいことじゃない。
ヒトとして変化した証だ。
この1年間のすべての“停車駅”に、感謝したい。
そして、これから停まるであろう新たな“駅”の景色を、
一緒に楽しみたい。
2年目の電車が、今また静かに走り出す。
またどこかの“駅”で、あなたに会えたなら。
秋山純士
秋山 純士の写メ日記
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『女風の終着駅』 ──秋山純士、この1年と、走り出すその先へ──秋山 純士