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秋山 純士の写メ日記

秋山 純士

秋山 純士  (40)

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  • 「補助輪は、もういらない」
    秋山 純士
    「補助輪は、もういらない」

    小さい頃、
    自転車に乗る練習をした記憶がある。
    最初は補助輪をつけていた。
    転ばずに前に進めた。
    補助輪があれば安心だった。心強かった。

    けれど、どこかで
    「補助輪を外す」という通過儀礼が訪れる。
    誰かに後ろを支えてもらいながら、
    よろけて、転んで、膝を擦りむいて、
    目に涙を浮かべながらも、
    自分でバランスを取る感覚を掴んでいった。


    あれから、ずいぶん時が経った。
    大人になって、
    何でも自分の意思で選べるようになったはずなのに──
    それでもなお、
    補助輪を外せずにいる自分がいないだろうか。


    「本音を言えない人間関係」
    「自分を偽って維持する恋愛」
    「やりたくもない仕事を続ける日々」

    転ばないように。
    失わないように。
    嫌われないように。
    怖いから、補助輪をつけたまま走っている。

    でも、
    転ばないことばかりに執着していると、
    気づけば、自分でちゃんと走れなくなる。

    進んではいる。けれど、
    風を切って、自由に走れているだろうか?
    もしそうじゃないなら、
    その補助輪はもう、“足かせ”なのかもしれない。


    本当は、わかっているはずだ。
    補助輪を外すタイミングなんて、
    とっくに来ているってことを。

    倒れたって、膝をすりむくくらい。
    目に涙を浮かべるくらい、
    なんてことはない。

    傷はいつか、必ず癒える。
    怖さを乗り越えたその先にある、
    “自分だけの景色”を、見に行こう。

    そして、
    補助輪を外すその瞬間、
    そっと後ろから支える手が必要なら。
    それは、僕でもいいと思う。

    やがて手を放しても、
    もう僕の手が要らなくなる瞬間が来る。
    それは、きっと少し寂しくて──
    でも、本当は嬉しいことなのかもしれない。