ここに季節を代表する和菓子、
桜餅がある。
桜を連想させる上品な桜色に彩られた道明寺粉を、
ちょっぴり塩気の利いた桜の葉で包む。
見た目にも美しく、甘みと塩味の絶妙なバランスを
楽しめる、僕が最も好きな和菓子の一つだ。
そしてその桜色の道明寺粉の中に包まれているのは、
誰しもが「あんこ」だと思うだろう。
このド定番のコンビネーションを崩すのは容易ではない。
何しろ我々はそれを食べる前にその定番の味を
イメージしてしまうからだ。
そのイメージした味を食する者に与えない、
これはある意味で食べ手の期待を裏切る行為である。
だが新しいものは、
その裏切りをあえて犯すところから始まる。
ジャンルや常識にとらわれない独創性。
「イノヴェイティヴ・フュージョン」が良い一例であろう
(※英語の発音に極めて忠実な表記をしております)。
革新、斬新、革命。
そこにはいつだって犠牲が伴う。
賛否両論。
それまでの安定に抗う勇気と、
その安定に勝るとも劣らない何かが必要になる。
良い意味で期待を裏切ることができるか。
そのためには入念な裏付けと思い切った決断が必要だ。
だがその結果が良いものでも悪いものでも、
その決断から一つの自信が芽生える。
決断する人生から決して逃げてはいけない。
秋山イノヴェイティヴ純士
秋山 純士の写メ日記
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裏切りという革新秋山 純士