はじめて行く飲食店。
誰しも、せっかく行くからには
いいお店であってほしい、と思う。
いいお店かどうかを調べるために、
お店のホームページを見る。
そして多くの人はそのお店のクチコミを調べる。
ホームページはお店側が作れるもの、
クチコミは利用者が語るもの。
クチコミというのは選ばれる側の主張が入りこめない
という意味で、一種の信憑性がある。
この業界でもユーザーの方から
クチコミをいただけるというのは
非常に有難い話である。
自分語りだけでは表せない自分がそこに表現され、
その表現の集合体、
つまり他者から見た多様な自分をまとめたものが自分、
というとらえ方もできると思う。
僕らはだいたい目標や夢を設定するとき、
「僕は~するようになる」
「僕は~になりたい」
のように一人称視点でイメージを広げる。
でもその大小にかかわらず、
何かしらのコミュニティや社会に属して生きていく僕らは、
他者からどう見えているのか、
他者からどのような人間と思われているのか、
というのがその人の人間性を表す重要な指標となる。
仕事場で同僚からどう思われているか。
上司からどう思われているか。
後輩からどう思われているか。
そこには自分の見えないクチコミが存在する。
他人の評価を気にすることとはまた別次元の意味で、
他者から見られている自分のイメージをもつことは、
ある意味で独りよがりになりがちな将来の自分像を、
冷静に軌道修正できる重要な視点の一つだと思う。
5年後、10年後、
自分はどの分野にかかわり、
その取り巻く人間からどう語られていたいのか。
自分が介入できない自分のクチコミ。
だが誰にどう語られるかを決めるのは、
紛れもない自分のこれからの行動と生き方である。
秋山 純士の写メ日記
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将来のクチコミ秋山 純士