都内某所。
歴史的な佇まいを感じさせる石畳の道を歩いていると、
無数の何かが飛んでいる。
シャボン玉だった。
小さな子供が一生懸命に飛ばしていた。
無数に飛んでは消え、また新たなシャボン玉が辺りに広がる。
消えるとわかっていてもまた新しいものを創造する、
そこに子供の一種の純粋さと美しさを感じる。
秋に咲く花、秋ならではの料理。
食べてしまえばなくなる。
枯れてしまえばなくなる。
でもその食べるひととき、
愛でるひとときがその人にとって心を揺さぶるものであれば、
それは半永久的に記憶に残る。
形に残るものが全てではない。
むしろいつか消え去ってしまうものにこそ、
代えることができない美しさや感動がある。
それが消え去るという美学。
秋山 純士の写メ日記
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消え去るからこそ美しい秋山 純士