今日は、先日帰省した際の裏話です。
両親と3人でお昼ごはんを食べているときのこと。
母の左腕に見慣れない時計が。
よく見ると僕が社会人一年目の寿司屋時代にプレゼントしたものでした。
当時僕は紆余曲折の6年間にもわたる大学生活を終え、両親の「大学卒業させたのになぜ板前に?」
という疑念をはねのけて寿司屋に就職した25歳の青年でした。
ある相撲力士が初任給を親にそのまま渡した、というエピソードを聞いて感動した僕は、
「俺もやろう!」と思い、現金ではなく何かプレゼントを買って渡そうと心に決めたのです。
確か父と母それぞれに違うブランドの時計をプレゼントした記憶があります。
(どうせなら同じにすればよかったのに)
ブランドの時計とはいえ、もうかれこれ10年以上前の話。
買った僕ですらどこのブランドのどんなデザインの時計を渡したか忘れておりました。
聞くと何回か電池を交換しながら使っているとのこと。
ここまで大事に使ってくれているというのは、やはり嬉しいものです。
僕はときたま、何が親孝行なんだろうと考えることがあります。
自分の子供が、自分の本当に好きなことをやり、健康で生活を送る。
親にとってはこれだけで十分なのかもしれません。
たまに顔を見せるだけで十分、みたいなことも言ってくれます。
でも僕は今回あの時計を見て、最近親孝行らしいことしたかなあ、と振り返りました。
「いつか親にこういうことをしてあげたい」
焦って人生を送ってもしょうがないが、そのいつかを無駄に先延ばしにしてはいけない。
年に1、2回しか会わない親に直接何かをしてあげられる時間は、限られている。
必ずどこかのタイミングで、親に僕なりの恩返しをしたい、そう改めて心に誓った、
夏の一日でした。
秋山 純士の写メ日記
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見えないキズナ秋山 純士