2024年4月3日に実施したツイキャスで触れた話題のひとつ。
「神との対話」
サンマーク文庫から出版されている『神との対話』という書籍があります。
全3巻で,著者はニール・ドナルド・ウォルシュというおじさん。
この書籍のヒット以降,シリーズ化していろいろと関連書籍が出版されていますが,今日は,原点である『神との対話』をごく簡単に紹介したいと思います。
数年前に,心理仲間に教えてもらい,試しにスピリチュアル系も一回読んでみるか,と思って書店で手に取ったのがこの本との出会いでした。
ざっくりと中身をお伝えすると,全編通して著者の一人語りで構成されており,著者が自分役と神役を演じ分けて会話している,つまり,最初から最後まで自問自答しているという内容です。著者本人は細かく言及していませんが。
本人曰く,20年近く自分の考えや思い,願望を,神に向けた手紙としてメモに書き続けていたら,ある日突然,返事が返ってきた,とのこと。
返事が返ってきた,というのは,結局のところ自分が一人二役で文字を綴っているということなのですが,その内容が,自分が神に宛てた手紙への返事の形体を取っていた,ということですね。
書店では,いわゆるスピリチュアル系にカテゴリーされる書籍ですが,宗教的なニュアンスはなく,あくまで自問自答している様子,というところがポイントです。
翻訳者があとがきで述べていますが,著者に出会ったとき,「本当に神と対話したのですか?」といったことを訪ねたそうです。
その問いに対する著者の返事は,「その質問にあまり意味はない」というものでした。
つまり,「神は本当に存在していた」という話をしているのではなく,「全知全能の神が存在していると仮定して」問いを立て続けると,日々直面する種々の問題や,宗教的存在としての「神」をも論破できちゃう,という,むしろ非常にリアリスティックな内容なのです。
例えば,「はじめに神は天と地とを創造された。」といった,いわゆる「真理」は,この書籍ではほぼ語られません。
「なぜ私たちは病気になるのか」という神への問いに対し,「タバコ吸ってたら病気になるよね」「今すぐお酒をやめればいい」という返事が返ってくるわけです。
「なぜやりたくもない仕事をしなくてはならないのか」という問いに対しては,「他に仕事はいくらでもあるのに,あえてそれをやってるということは,自分で選んでやってるんでしょ」といった返事が返ってくるわけです。
ただし,いわゆる自己責任論に見られるような社会的な責任について話しているのではなく,もっと人間のAuthenticな面について話しているのだろうな,ということを読んでいて思いました。
『神との対話』は,「全知全能の神の存在を仮定して」自問自答することで,自分の真性に自覚的になる,という営みが描かれている,非常に現実的な書籍です。
そしてその営みは,今日の臨床心理学における代表的な理論に通ずるものがあります。
気になる方はぜひ1巻だけでも読んでみると面白いかもしれません。
【出典】
ニール・ドナルド・ウォルシュ(著),吉田利子(翻訳)(2018).『神との対話』 サンマーク出版
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