【あの、夏の思い出を今でも僕は忘れない】- 片桐 聖那(THE TOP)東京/愛知/大阪/出張ホスト

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片桐 聖那の写メ日記

片桐 聖那

片桐 聖那  (30)

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  • あの、夏の思い出を今でも僕は忘れない
    片桐 聖那
    あの、夏の思い出を今でも僕は忘れない

    17歳、夏。



    花火大会の日。



    浴衣姿の人々で溢れかえる駅のホーム。



    日が落ちても蒸し暑さで流れる汗。



    慣れない自分の浴衣姿にソワソワ落ち着かない。



    (着方ってこれで合ってんのかな?)



    携帯の画面を確認。



    まだか、まだか。



    「着いたよ。」



    少し照れたような顔でこちらに手を振りながら、君は現れる。



    その瞬間に、胸が高鳴るのを感じた。



    初めて見る君の浴衣姿に、17歳の少年の心は奪われる。



    少女のあどけなさと、少し大人びた色気がまざった君の浴衣姿。



    「綺麗だね。」



    言葉はもうそれしか出てこない。



    いつもと違う君の表情と佇まいに、ドキドキせざるを得なかった。



    「行こう。」と手を引いて、人々でごった返す屋台の通りを歩く。



    「わたあめ食べたい!」と無邪気にはしゃぐ君の姿に、思わず見惚れてしまう。



    お互いに好きなものを買って、シートに座る。



    辺りが段々と暗くなり、いよいよ打ち上がり始めた花火。



    夜空に煌めく大輪の花々。



    ふと目をやると、花火に照らされた君の横顔。



    花火は間違いなく綺麗だった。



    でも花火よりも君を見ていたかった。



    もう戻ることはない、忘れられないひと夏の思い出。



    これが青春だったんだと気付くのは、大人になってから。




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