女性は、察する能力が高い。
それは思いやりであり、優しさであり、とても素敵なことだ。
でも、その力が“遠慮”や“自己抑制”にすり替わってしまうことがある。
たとえば、
「彼が忙しそうだから、連絡控えよう」
「疲れてそうだから、会いたいって言わないでおこう」
それは一見、相手を気遣っているように見えて、
実は“自分の寂しさ”や“してほしいこと”を引っ込めているだけのこともある。
そうやって、自分の希望や本音を呑み込んで
気づかれないように、黙って気を遣って、何も言わずに引き下がる。
それは“察する”ではなく、“遠慮して我慢する”という優しさのすり替え。
その優しさは、とても健気で、だからこそ尊い。
だけど気づかぬうちに、心に摩擦を生んで、疲弊していくこともある。
諦めた自分に、あとから心がモヤモヤする。
それが、我慢先行型。
望んだ反応が返ってこなさそうだと、最初から自分の希望を引っ込めてしまう。
でも本当は、心の奥で「わかってほしかった」と思っている。
その願いに気づかれないまま時間が過ぎていくと、不満が膨らんでいく。
一方で、思いを伝えることができたとしても、その先の反応に、期待を重ねてしまうことがある。
「わかってもらえるはず」「応えてくれるはず」
そう思っていたのに、期待とは異なる反応が返ってきたとき、悲しみや苛立ちが心を占めてしまう。
それが、期待すれ違い型。
察する力が強いからこそ、「相手も察してくれるはず」と思ってしまう。
けれど、思い通りにはいかない現実が、心にひっかかりを残す。
気遣いから始まったはずの優しさが、
気づかぬうちに、感情の摩擦を生んでしまう。
自分では気づかないうちに、すり減っていくような疲労感を残していく。
「気を遣ったのに」「我慢したのに」「伝えたのに」
その“のに”が増えた時、それは心が疲れてしまっている証拠だ。
気遣いは、とても優しくて、素晴らしいことだ。
だけど、自分の中にある「本当はこうしたかった」を、無かったことにしないでほしい。
自分の気持ちはちゃんと伝えていい。
期待”じゃなく、“希望を伝える”という気持ちでいれば柔らかくなる。
あなたの想いは、伝える価値がある。
相手にどう思われるかより、まずは“自分の気持ち”を大切にしてあげてほしい。
水沢 恭輔の写メ日記
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【感情の摩擦】水沢 恭輔