思考が暴走しはじめると、人は勝手に期待して、勝手に傷ついて、勝手に失望する。
相手は何も変わっていないのに、頭の中だけで物語をつくってしまって、ひとりで「終わり」に向かってしまう。
そうした思考の暴走は、多くの場合、自己肯定感が下がっているときに起きる。
相手を信じる前に、不安の方に引っ張られてしまうのは、「自分なんて大事にされるはずがない」という思い込みが根っこにあるからだ。
信頼関係がまだ足りていないときほど、自分の価値を低く見積もってしまうから。
それは、誰が悪いわけでもない。
ただ、安心できるだけの「土台」が、まだできていないだけ。
だからこそ、お互いに少しずつ歩み寄ることが必要だと思う。
セラピストの側は、まず安心して言葉を交わしやすい雰囲気をつくること、どんなことでも話してもいいと思ってもらえる空気を育てること。
ひとりで答えを出そうとすると、つい悪い方へ、悪い方へと考えが暴走してしまう。
信頼は、どちらか一方では育たない。
「大切にされている」という実感が積み重なるほどに、少しずつ、自己肯定感も回復していく。
信じることは、最初からうまくできなくてもいい。
それを一緒に育てていける関係があるだけで、心はずっと楽になる。
だから、ひとりで抱え込まなくていい。
あなたの話を聞こうとしてくれるセラピストがいるなら、その繋がりを、どうか信じてあげてほしい。
水沢 恭輔の写メ日記
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【自己解決の暴走】水沢 恭輔