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水沢 恭輔の写メ日記

水沢 恭輔

水沢 恭輔  (35)

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  • 【僕の心の太客】
    水沢 恭輔
    【僕の心の太客】

    「心の太客」についてさらに反響があり嬉しい。
    読んでくれる皆さんに感謝だ。
    共感も批判も意見をもらえることがありがたい。

      
    〈太客が勝てない客〉
    https://kaikan.co/tokyo/657/14357/diary/430897/
     

    僕の心の太客といえば、思い出す人がいる。
     

     
    デビュー直後の僕も、当時は当然だが未経験でスタートした。
    あの頃は研修らしい研修もなく、少しだけ説明を受けていきなりお客様に呼ばれた。
     

     
    上手くなんかできなかった。
    全く経験がなかったので一つの指名を終えるたびに出張ホストの先輩に聞きまくった。
     

     
    信じられないかもしれないが僕がデビューした当時はユーザー様の考えが今とは違う人が本当に多かった。
     
     
    当時は
    「私が指名してやってるのよ!」
    「あなたが私を楽しませなさいよ!」
    「高いお金払ってるんだからちゃんと接客してよ!!」


    というお客様も沢山いた。そういう考えも普通だった。
    だから今のようにセラピストのことを考えてくれるユーザー様のほうがかなり少なかった。
     
     
    デビューして何人目かに出会ったあるお客様。
    かなり上から目線だった(笑)


    「私が指名してるんだから最初から最後までどんな接客をするか見せてもらう」という態度だった。
     
     
    風俗で遊ぶのが慣れている人だった。
    なんと初回からいっぱい怒られた(笑)

     
    ご飯を食べればマナーがなっていないと怒られ、道を歩いているときもエスコートがひどいと言われた。
    洋服も怒られ髪型も怒られて、性感マッサージはテクニックがダメだとあとから指摘されまくった。
     
     
    だが、僕が不思議だったのが、そのお客様は説教しながらも何度も頻繁にリピートしてくれたのだ。
     
     

     
    そのお客様には何度も叱られて最初は耳が痛かった。
    だけど、なぜか僕も、そのお客様から指名されるのが楽しみになっていた。


    相手が上から目線で、毎回、何度も指摘されて怒られているのにだ。

     

    なんと、、、、
    ある日、突然、指名が来なくなった。
    デビューしていきなりお客様が消えてしまう現実が初めてだったので、僕には衝撃すぎた。
     
     

     
    後からじっくり考えた。
    そのお客様から多くの指摘や怒りを向けられたのに、なぜ、会いたかったのか。
     
     
    今思えばだが、その指摘や怒りの根底にはそのお客様の本物の優しさがあったからなのだ。


    よく考えればお客様だってセラピストにまた会いたければ、苦言とはあまり言いたくないものだろう。
    お互いの空気が悪くなることも避けたいのが普通だと思う。
     



    怒られるたびにムカつきいたり「うるせーよ」と心の中で思いながらも、そのお客様の心が僕の心にちゃんと触れていた。

     
     
    もちろん優しさや思いやりをまっすぐに向けてくれる女性の想いも幸せだ。感謝している。それも心の太客だ。



    だが、だからといって僕は女性からセラピストに対して、黙って優しさを差し出したり、何も言わずに見守ったほうがいいとは言っていない。
    それが心の太客ではない。

     
     
    僕が言いたいのは、女性からの言葉、態度、表情、行動などは、セラピストに対して我慢すべきじゃないし、あなたが本心で思ったように振る舞ったほうがいいのだ。



    なぜならばセラピストに対して「何を言うのか」「何をするのか」ということよりも、「あなたが言う」「あなたからの行為」というところに価値があるからだ。
     

     
    本物の心の触れ合いは、優しさであっても苦言であっても、思いやりであっても批判であっても、どんな言葉でも相手に届く。
    そこに「本物の真心」が込められているならば。
     

     

     
    もう会えなくなってしまったけれど。
    上から目線も怒りも指摘も苦言もこえて会いたかったそのお客様が今も幸せに笑ってくれていることを僕は心から願う。




    音信不通になり、お客様に僕の気持ちは一言も伝えられなかった。
    感謝も言えなかった。
    だけどそのお客様は僕にとってものすごく大切だったし会いたいと思っていた。



    毎回、この女性に対してムカつきながら、イラつきながら、この女性に心がかなり支えられていた。
    悲しいことにこのお客様には一言もそれを伝えられなかった。




    セラピストはあなたに言っていないかもしれないが
    あなたはあなたが思っている何十倍も、セラピストから大切に想われている。
     


    セラピストだって、あなたが凄く大切な存在なのだと、あの手この手を尽くしてあなたに伝える努力をしていることを、あなたはきっと知らない。