Noahの賢人です。
大学に入ったばかりの頃、セブンイレブンで早朝のアルバイトをしていました。
早朝のコンビニに来るお客さまは、生活のルーティンの中に来店が組み込まれていることが多く、
買うものや来る時間から、その方らしさがけっこう見えてきます。
「いかに早くお客さまを捌くか」が大切な時間帯だったので、
この方はレジ袋が必要か?
温めをご希望されるか?
ホットスナックを買う方か?
そんなことを瞬時に判断する必要がありました。
自然と、常連のお客さまのことはよく覚えていました。
この方は朝イチでから揚げ鶏を買う方だ。
この方は毎朝フルーツオレを買って、パッケージを剥がして捨ててほしいとお願いしてくる方だ。
この方は入店から退店までずっと電話をしていて、店員とは一言も交わさず、袋も必要としない方だ。
特別、深く関わるわけではありませんでしたが、
「この方には、こういう朝があるんだな」とふと考える瞬間がありました。
それから時が経ち、僕は会社員になり、今度はオフィス近くのコンビニでお昼を買う側になりました。
その日も、いつものように商品をレジに持っていったときのことです。
店員さんにこう声をかけられました。
「今日はお菓子買わないんですね」
思わず驚いてしまいました。
たしかに僕、いつもグミやチョコ、シュークリームなど、
お昼ごはんと一緒に何かしらのお菓子を買う癖があります。
でもその日は、先輩が買ってきてくれたお土産の“博多通りもん”を楽しみにしていたので、コンビニでは買いませんでした。
ちょっぴり恥ずかしい気持ちもありましたが、それ以上に、とても嬉しかったです。
自分のことを気にかけて見てくれている人がいるというだけで、こんなにも心があたたかくなるんだと感じました。
あの頃、僕もたしかにたくさんのお客さまの「いつも」を見ていたのに、
いざ自分が逆の立場になると、こんなにも新鮮で、心に残ることなんだと気づかされました。
ふとしたひと言が、その日の誰かをふんわりと包むことがあります。
だから僕も、目の前の人の小さな変化や気配に気づいて、
そっと言葉にできるような、そんな人でありたいと思っています。
Noah 賢人
賢人の写メ日記
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今日はいつもみたいにお菓子買わないんですね賢人