生きていれば、どうしても“鎧”をまとわなきゃいけない場面がある。
職場でも、家庭でも、人間関係の中で、強くあろうとする。
そんな貴女が、何も言わずに私の胸に顔をうずめて、ただ静かに呼吸を整えていく。
その姿を見ていると、こちらまで心がやわらかくなっていくんです。
腕の中では、頑張らなくていい。
気を遣わなくていい。
“無防備でいること”は、甘えでも弱さでもなくて、人が本来持っている美しさの一つだと思っています。
セラピストとして肉体を整えることには余念がないという、自信があります。
けれど、筋肉は見せるものではなく“使うもの”だと私は思っていて。
安心して身体をあずけられる強さと、傷ついた心を受け止めるやわらかさ。
その両方をもって、あなたに寄り添いたい。
無言のまま抱き合う時間、静かな鼓動を感じ合う時間、ゆっくり、ゆっくり、心と身体が重なっていく。
触れるたびに緊張が溶けて、まるで深呼吸をするみたいに、素の貴女が戻ってくる。
そういう時間を一緒に過ごせたなら、きっとまた明日、少しだけ軽く歩き出せるんじゃないかと思います。
私の腕の中で、どうか“あなたのまま”でいてください。
Noah 陸