貴女に触れている指先の温度だけを感じて。
羽のようにやわらかく、肌の上をすべる繊細なタッチ。
手のひらじゃなくて、指先の腹だけで、そっと、そっと触れる。
押しつけない、求めすぎない、でも確かに触れている。
まるで貴女の心に触れようとするみたいに、繊細に。
だんだん呼吸が浅くなって、言葉が減って、貴女の身体から僕に気持ちを委ねてくれてるのが伝わっくる。
貴女は普段、どれだけのことを我慢してるんだろう。
職場で気を張って、誰かのために時間を使って、自分の欲望や疲れは後回しにして。
そんな毎日、きっと苦しくなる時もあるでしょ?
だから僕といる時くらい、ちゃんと感じてほしい。
優しく触れるたび、貴女の奥の奥がゆっくり溶けていく。
僕はそのすべてを、焦らず、急がず、じっくり味わいた。
一瞬の刺激より、記憶に残る熱。
貴女の中に残るのは、僕の指先じゃなくて、“触れられたときの心地よさ”であってほしい。
Noah 陸
陸の写メ日記
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《 触られる心地よさ 》陸