「これをすれば気持ちいい」
「この手順が一番喜ばれる」
「反応が良かったから、また同じようにやればいい」
もしセラピストがそんな思考で施術をしているなら正直に言います。
それ全部“自己満足”です。
性感というのは、正解があるようで実は人それぞれ違います。
誰かにとっての快感が別の誰かにとっては不快になることもある。
だからこそ“目の前の人に合わせる”という意識が何よりも大切なんです。
たとえば「乳首はあまり触られたくない」と言われたのに、施術中に平然と触れる。
「クンニは苦手です」と伝えたのに施術の流れの中で勝手に始める。
本人は“良かれと思って”かもしれない。
でもそれって本当に必要なこと?
そういった話を聞くたび胸が痛みます。
セラピストが気持ちよくなってどうするんだって思うんです。
自分のやりたいプレイをしたいならそれはプライベートでやればいい。
お金をいただいてお客様の大切な時間を預かるこの仕事は、
“自分の欲”を満たす場ではありません。
お客様の「嫌だ」と言ったことを無視するのはただの自己中心的な行為です。
たとえ優しく触れていたとしてもどれだけ技術があったとしても、気持ちに反して行われたものはすべて“暴力”に変わります。
セラピストとは性的なテクニックを披露する人ではなくお客様の感覚と気持ちを読み取りながら“心地よさ”を一緒に作り上げていく存在だと俺は思っています。
だからこそ、「してほしくないことをしない」という当たり前のことを当たり前に守れるセラピストでありたい。
性感に限らず、どんな接客でも共通しているのは“相手の立場になって考えること”。
施術前のカウンセリングで話してくれたことを軽視するような人間に安心して心も身体も預けてほしいとは俺は絶対に思えません。
もちろん、俺も完璧ではありません。
お客様によって感じ方も望むことも違うし、
言葉にされなかった気持ちを汲み取るのは簡単なことではないです。
でもだからこそ一人ひとりに真剣に向き合いたいと思っています。
「これは苦手です」と伝えてもらえたら、それだけで本当にありがたい。
遠慮せず、気を遣わず、正直に話してもらえる関係でいたい。
その信頼に応えられるように、自分の感覚だけで突っ走らないように、いつも自分に言い聞かせています。
性感が気持ちよく感じるのは、身体の問題だけじゃなくて、「大切にされている」と感じたときなんじゃないかと俺は思っています。
この人なら大丈夫。
ちゃんと話を聞いてくれる。
そう思ってもらえる時間を、一緒に作っていきたい。
そして、お客様が心からリラックスできて、心地よくて、「また会いたいな」って自然に思えるような時間を届けられるように。
“セラピストよがりのプレイ”なんて、俺には必要ない。
そんなものは、愛のない独りよがりに過ぎません。
ここでは、お客様が主役です。
俺はお客様のために施術をします。
お客様の安心と快感のために手を動かします。
それが昴としてのずっと変わらないスタンスです。
昴の写メ日記
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「気持ちいい」はセラピストのためじゃない昴