「話せてよかったです」
この言葉をもらうと、性感の満足度とはちょっと違う場所に静かに火が灯るような感覚になります。
たとえば通話やデートコース。
もちろん最初から全部話せる人なんて少ないけど会話の途中でふっと緊張が抜けてぽろっとこぼれる言葉がある。
「実は誰にも言ってなかったんですけど」とか「こんなこと言っても引かないですかね?」とか。
たぶんその人の中では長く心の中にしまってた言葉なんだと思う。
でもそれを口に出せたということは“今なら話してもいいかもしれない”ってどこかで感じてもらえたってことだと思うんです。
俺はカウンセラーでも専門家でもない。
だから何か具体的にアドバイスできるわけじゃないし解決できることもないかもしれない。
でも“否定しないで聞く”ことはできると思ってる。
気の利いた言葉が出てこなくてもいい。
ただ、「そうなんだね」と受け止めること。
必要以上に詮索しないこと。
そうやって言葉を預けてもらえる時間は性感とはまた別の意味ですごく大切な時間だなと思っています。
不思議なもので言葉にしないままでも“何か”を感じ取ることもある。
触れてるときの呼吸の重さとかふいに落ちた目線とか終わったあと、少し長めに黙ってベッドに横たわっている時間とか。
そういう“声にならない話”もちゃんと感じ取れるようでいたい。
性感って単に“気持ちいい”を届けるものじゃない。
触れたこと、話したこと、その両方が重なってようやく心と身体がほどけていくものだと思うから。
だから俺にとって「話せてよかったです」って言葉は“気持ちよかった”と同じくらい。
いや、それ以上に重みのある言葉だったりします。
この仕事をしていると「話す場所を求めてる人はこんなにいるんだな」って感じる場面にたくさん出会います。
もちろん、無理に何かを話さなくてもいい。
ただ一緒に笑ったり、くだらない話をしたり、他愛のない時間を共有するだけでも“癒し”になることってあるから。
でももしいつか誰かに話したかったけど言えなかったことがあったら、思い出したときでいいのでその言葉俺に渡してみてください。
ちゃんと受け止める準備はできています。
昴の写メ日記
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“話せてよかった”って言われるとき昴