性感の施術中に「イッた?」って聞くのは三流。
あるときそんな話を耳にして俺もそう思った。
たしかにそういう問いってどこか“正解”を求めてるような響きがある。
それが自分の施術の結果を確認してるだけになっていたら、セラピストとしての在り方として少し違うんじゃないかと思う。
気持ちよさって数字でも言葉でも測れない。
その瞬間、身体がどう震えていたか。
呼吸がどう変わっていったか。
その空気にどれだけ気づけるかが俺たちの仕事だと思ってる。
だから俺は終わったあと「どうだった?」とはあまり聞かない。
そのかわりに俺のほうから伝えることが多い。
「この辺りを撫でてたとき、指先が触れただけでふっと力が抜けてたよ」とか、「こっちを舐めた瞬間、腰が反応してたの、気づいた?」とか。
自分では気づかない無意識の反応。
それを伝えると「そんなに反応してたんだ」って照れたように笑う人もいる。
その顔が見たくてたぶん俺は話すんだと思う。
性感って“して終わり”じゃない。
終わったあとにその人が“自分の身体”とちゃんと出会い直す時間がある。
気持ちよくなるって実は“気づくこと”なんじゃないかと思うことがある。
触れられて揺れて反応する自分を自分自身が知っていく。
俺はその過程にそっと寄り添いたい。
無理に言葉にしなくてもいい。
でも、終わったあと「なんか、今までと違った」ってぽつりとこぼしてくれると俺のほうがドキッとする。
性感って、奥が深い。
快感って、ひとつじゃない。
だからこそ、終わったあとに生まれる静けさを俺はとても大切にしてる。
次に会うときはまた新しい“あなたの反応”を一緒に探していこうね。
昴の写メ日記
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三流セラピスト昴