Noah

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昴の写メ日記

  • 快感は誰かに委ねるものじゃなく、自分で開くもの
    快感は誰かに委ねるものじゃなく、自分で開くもの

    どれだけ優しく触れてもどんなに技術を尽くしても。


    それだけで人が気持ちよくなるわけじゃないことは、この仕事を通じてよくわかった。


     


    快感は、自分の中にあるもので、誰かに与えられるものじゃない。
    最終的に、それを“感じてもいい”と許すのは、他でもない自分自身だ。


     


    だから俺は思う。
    快感って、他人に委ねるものじゃなく、自分で開くものだと。


     


    じゃあ、セラピストって何をしているの?って思われるかもしれない。


    俺がしているのは、その扉の前に座ること。
    勝手に開けたりしない。
    無理に開かせることもしない。


     


    ただその前で、静かに待つ。
    今ここにいることが、安心に繋がるように。
    空気や温度や、目の動きまで使って、「この人の前なら、自分を出しても大丈夫かもしれない」
    そう感じてもらえるように。


     


    触れることも、言葉をかけることも、全部“扉が開いているか”を確かめるためのやり取りだと思ってる。


    焦らないこと。
    結果を急がないこと。
    開かない時間にも、意味があると信じること。


     


    それが俺の仕事で、俺ができる最大限の“寄り添い”なんだと思う。


     


    セラピストは、扉を開ける人じゃない。
    開けようとする人のそばにいられる人だと思ってる。


     


    気持ちよさは、自分の中にある。
    でも、誰かがそばにいることで、それに向き合う勇気が生まれることもある。


    俺は、その“誰か”でありたいと思ってる。