気持ちいいって、肌に触れられた瞬間に生まれるものだけじゃないと思ってる。
本当に響いてくる快感は、どこをどう触れられたかじゃなく、それを“どう受け取ったか”で決まる。
肌だけをなぞっても、心が閉じたままだと届かない。
逆に、心が少しゆるんだとき、ほんのわずかな刺激が深くまで響いていく。
だから俺は、指先で感じさせる前に、その空気ごと、変えていきたいと思ってる。
どんな触れ方をしてもどんなに繊細な動きでも、受け取る側の“今”が整っていなければそれはただの接触になってしまう。
目を見て呼吸を合わせて、沈黙の間にも一緒にいて「感じてもいい」「任せてもいい」って、身体の奥が許したときに初めて反応は起きる。
人の身体は、思っている以上に正直でそして、思っている以上に臆病だ。
心がついてこないと、どんな刺激も“ノイズ”になることがある。
でも、心が少しずつ解けていったとき、ふとした吐息に反応してしまうことがある。
指先じゃなくて、気配だけで震えてしまうことがある。
そのときにようやく、肌じゃなく“脳”が感じてるなって思う。
「快感は、許したときにしか届かない」
だから俺は強くしない。急がない。
“心が反応する準備”が整うまでただ静かにそばにいることを心がけています。