性感の最中、ふいに漏れる声がある。
「ん…」とか、「あ…」とか、言葉というより、音に近い、こぼれるような声。
言葉ではなく、反射的に出てしまう音。
それは、身体がもうコントロールを手放した証拠。
理性で抑える前に、反応がこぼれてしまってる状態。
感じてることを、口では説明できなくても、その声がすべてを語ってることがある。
性感って、そういう“無意識のリアル”に触れる時間でもある。
だから俺は、その声が漏れた瞬間に、わざと何もしないことがある。
ただ見つめるだけ、呼吸だけ合わせて待つ。
焦らない。
その余韻が、次の快感の深さをつくることがあるから。
声って、出そうと思って出すものじゃない。
感じた結果、勝手にこぼれるもの。
だから美しい。
だから、エロい。
「声は、身体が発した“言葉にならない感情”」
俺はその音を、ただの反応としてじゃなく、その人の“本音”として受け止めたいと思ってる。