ふと考えることがあります。
もし、セラピストという仕事を選んでいなかったら、今、自分はどんな人間になっていたんだろうって。
たぶん、もっと無難で、あまり人と深く関わることもなく、「まあこんなもんか」って毎日をやり過ごしていた気がします。
誰かと心を通わせることに、こんなにも真剣になれる自分がいるなんて、正直、想像してなかった。
もともと人見知りだし、大勢の中で目立つタイプでもなかった。
だから、自分から誰かに寄り添おうとか、誰かの心に触れようとか、そんなふうに思う人生は想定していなかった。
でもこの仕事に出会って、人の表情とか、言葉の選び方とか、沈黙の意味とか。
今まで気づかなかった細かいものに、たくさん気づくようになった。
そして、誰かが笑ってくれたり、安心してくれたり、心から「楽しかった」と言ってくれる瞬間が、自分にとってすごく大きな意味を持つようになった。
この仕事をしてなかったら、たぶん俺は、もっと“自分のためだけに生きる”生き方をしてたんだと思う。
それはそれで悪くない人生かもしれないけど、今、こうして誰かと関わることで感じる温度や重みを知ってしまったから、やっぱり、今の生き方を選んでよかったと思っています。
未来はまだまだわからないけど、少なくとも、「誰かのために何かをしたい」と思える自分がいること。
それだけは、これからも大事にしていきたいです。