現代社会では、選択肢が多いことが「自由」とされています。
しかし、実際にはその「自由」が私たちを苦しめることもあるのではないでしょうか。
心理学者バリー・シュワルツが提唱した選択のパラドックス(The Paradox of Choice)。
これは、選択肢が増えれば増えるほど決断が難しくなり、満足度が低下するという現象です。
例えば、スーパーに並ぶ無数のドレッシングや、最新機種が次々と登場するスマートフォン、転職サイトに溢れる膨大な求人。
どれが最適かを考えるうちに、私たちはどんどん消耗してしまいます。
なぜそうなるのでしょうか。
選択肢が多いほど、「最適なものを選ばなければならない」というプレッシャーが大きくなります。
そして、いざ決断しても、他の選択肢が頭をよぎり、「もっと良いものがあったかもしれない」と後悔してしまうのです。
このように、選択肢が増えることがストレスにつながることもあります。
私たちは無意識のうちに、「選択肢が多いほうがいい」と思い込んでいます。
しかし、それは本当に正しいのでしょうか。
ある実験では、6種類の選択肢しかないときのほうが、24種類の選択肢があるときよりも満足度が高いという結果が出ています。
選択肢が限られていると、決断がスムーズになり、選んだものに満足しやすくなるからです。
つまり、選択肢を減らすことは、不自由になるのではなく、むしろ「解放」されることなのではないでしょうか。
この考えは、サブミッシブが拘束を求める心理にもつながっています。
サブミッシブという言葉を聞くと、受け身の立場を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、サブミッシブの方々にとって拘束されることは、単なる制限ではなく、自由と解放を意味します。
日常生活では、私たちは無数の選択をしています。
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何を着るか?
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どの仕事を優先するか?
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何を食べるか?
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週末の予定はどうするか?
こうした小さな決断が積み重なることで、私たちは気づかないうちにストレスを抱えています。
さらに、拘束にはスリルと快感が伴います。
人は、自分の意志では動けない状況に置かれると、感覚が研ぎ澄まされます。
視覚や聴覚が敏感になり、ドミナントの言葉や触れ方を普段以上に強く感じられます。
また、コントロールを完全に委ねることで、心の奥深くに眠る欲求が解放されます。
選択の余地がない状況は、むしろサブミッシブにとっては「安心」となり、その安心感の中で快感を味わうことができるのです。
自由とは、必ずしも選択肢が多いことではありません。
私たちは日々、自由という名のもとに無限の選択肢を突きつけられています。
でも、本当に幸せなのは「何でも選べること」なのでしょうか?
サブミッシブの方々が拘束を求める心理を考えるとき、私たちもまた「選択肢を減らすことで自由になる」という方法があるのではないかと思います。
ときには、自分で決めることをやめて、誰かに委ねてみる。
自分を縛る選択肢を減らし、安心感に包まれる。
そんな「自由」の形も、あっていいのではないでしょうか。
【参考サイト】
“ようこそ、SMの世界へ ~ SMについて学ぶならSMガイド”. ドミナントとサブミッシブとは:深い絆を築くSMの基本理解.
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