昔から私は言葉にするのが苦手でした。
小学生の頃から高校生まで、国語や現代文の成績はいつもイマイチで、テストのたびに苦労していました。
特に長文を読むのが苦手で、「筆者はこの部分で何を伝えたいのか?」なんていう問いに頭を抱えていたのを今でも覚えています。
そんな私がなぜかプランナーという仕事を目指したんです。
そして、それが思いのほか自分にとって良い選択だったと思っています。
プランナーって一言で言うと、「自分が考えた企画を形にする仕事」ですよね。
でも、実際にやってみると、それだけじゃないんだなって気づきました。
プランナーの本当の仕事って、「自分の考えや相手の考えを、みんなにわかりやすく伝えること」なんだと思うんです。
たとえば、自分が考えた企画をディレクターやプロデューサーに説明する時、自分の頭の中では完璧にまとまっていても、相手には何も伝わっていないことがありますよね。
どんなに面白いと思う企画でも、説明が下手だと伝わらないし、共感してもらえません。
ここで思い出してほしいんですが、私は言語化が苦手なんです。
つまり、苦手なことを日常的にやる仕事を選んでしまったんですね。
「自分の考えがあるんだから説明するのなんて簡単でしょ?」と思われがちですが、実際はめちゃくちゃ難しいんです。
たとえば、最初に結論を言いすぎてしまったりすると、相手はその後の話を混乱してしまって、「何が言いたいの?」となることが多々ありました。
仕事を始めたばかりの頃は、毎日のように企画を説明しては「何を言ってるのかわからない」と詰められる日々でした。
でも、この経験のおかげで少しずつ成長できた気がします。
コツを掴んでからは、何を伝えるべきか、相手が知っている情報は何か、どう話せばわかりやすいかを考えられるようになりました。
あと、人と話す時にちょっと考える時間を取ることも覚えました。
昔は「すぐに返事をしないと失礼かな」なんて思って、焦って適当に返事して失敗することが多かったです。
でも今は、少し間を取って整理してから話すようにしています。
もちろん、今でも言語化が難しい時はあります。
でも、仕事を通して少しずつ上手くなれたのは、本当にラッキーだったなと思います。
もし私がこの苦手分野から逃げてばかりだったら、今頃もっと人と話すのが苦手なままだったと思います。
苦手なことを避けるのって簡単ですが、実際にやってみると意外と面白かったり、自分の得意分野になることもあるんですよね。
だから、もし「これ苦手だな」と思うことがあったら、ちょっとだけ勇気を出して挑戦してみてほしいなと思います。
その先に、今まで見たことのない景色が広がっているかもしれませんよ。
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