最近、女風をテーマにしたドラマが放送されていたようで
「セックスレスの悩みに寄り添う姿がリアルだった」
「お客様の本当の願いを見抜くプロ意識に感動した」
…そんな声がネット上で多く見られました。
正直、私自身はそのドラマを観れていないけれど
“注文の少ないお客様の望み”というタイトルには
なんだか考えさせられるものがあって。
女風を利用される方の中には
「何をお願いしていいかわからない」
「自分の望みを言葉にするのが苦手」
「人に“こうしてほしい”なんて言ったことがない」
という方も、少なくありません。
それは決して珍しいことじゃないし、
恥ずかしいことでもない。
でも、だからこそ思うんです。
「引き出す力」って、とても大切。
この世界は決して安くない。
そのぶん、お客様はそれぞれに想いや期待を抱えて
時間とお金と、少しの勇気を持って、僕らの前に来てくださる。
私は基本的に、事前にDMを通して
その人の“輪郭”に触れようとしています。
表面的な希望ではなく、その奥にある気持ち。
例えば「マッサージしてほしい」の裏にある
「触れられる安心感がほしい」とか、
「眠れるくらい気を抜きたい」とか。
そして当日お会いしてからは、
“今の気分”や、“言葉にできなかった本音”を
そっと受け止める時間にしています。
もちろん、全部を話さなくてもいい。
ただ、こんなふうに思ってくれたらうれしいんです。
「この人になら、ちょっとくらい弱音を吐いてもいいかな」
「本当の気持ち、話しても大丈夫かも」
私にできるのは、
すべてを分かろうとすることじゃない。
でも、ちゃんと聞くこと。
安心して話せる雰囲気を整えること。
器を広く、温かく保つこと。
どんなに注文が少なくても
そこには、ちゃんと“願い”がある。
その願いに、そっと耳をすますように
今日も、そんな気持ちでお会いしています。
亜嵐