5月。
新緑がまぶしくなりはじめる頃、茶道の世界では「風炉(ふろ)」の季節が始まります。
この初風炉は、冬の「炉」から夏に向けた「風炉」への切り替えの時期で、どこか特別な雰囲気をまとっているんです。
茶道のお点前は一年を通じて変化しますが、この時期は特に格調高く、室内の設え(しつらえ)にも凛とした美しさが漂います。
お釜から立ちのぼる湯気、掛け軸やお花の意味、畳に響く茶筅の音…。
一つひとつに季節の移ろいや、もてなす心が込められていて、まるで時がゆっくり流れていくような、そんな不思議な感覚になります。
もし、デートで一緒に茶道体験に行くとしたら。
たとえば、茶室に足を踏み入れる瞬間からちょっと背筋が伸びて、
普段は見せない真剣な横顔や、静かに湯を注ぐ所作に思わず見とれてしまうかもしれません。
茶道には“会話のない会話”があります。
言葉を交わさなくても、同じ空気を感じ、心が穏やかに寄り添うような時間。
お抹茶の苦味と和菓子の甘さを口にした瞬間、「これ、美味しいね」なんて笑いあえたら、それもまた素敵な思い出になります。
忙しい毎日を送っていると、非日常にふれる機会ってなかなかないもの。
でも、こうしてたまにふたりで静かな空間に身を置いてみると、自分自身もリセットされるし、相手の新しい一面にも気づけたりするんですよね。
いつもと違うデートをしたくなったら、
「お茶でも一服、しにいかない?」なんて茶道もいいかもしれませんね。
Noah 亜嵐(アラン)
亜嵐の写メ日記
-
【 二人で"和"を感じる時間 】亜嵐