各あるブランド、数ある種類、果たしてどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そんな中、皆様の潤沢したパンスト生活に光明を見出したく個人的な偏見とレビューサイトを参考に比較してみました。
それが以下になります。
それはとてもとても寒い日でした。少女は凍える体をさすりながら籠いっぱいなパンストを道行く人に売っていました。
「パンストはいりませんか?パンストはいりませんか?」
ですが人々は一瞥もくれず通りずぎて行きます。
「パンストはいりませんか?パンストはいりませんか?」
あぁ、このパンストを売らないとまたお父様にぶたれてしまう…
母を亡くし、酒浸りの父は少女に酷く当たります。
まるで飴を溶かしたかのような長く輝くそのブロンドの髪も透き通るような瑠璃色の瞳も、洋服から伸びる手足の痣や傷の方が目立ち少女の美貌には誰も気付きません。
売れないパンストを抱えたまま時間は過ぎていきます。
すると鈍い色の空から雪が舞ってきました。
寒さの限界を迎えていた少女は路地に入り雪が掛からない様に適当な軒先の階段に腰を下ろします。
「あぁ、どうしよう…」
少女の口から洩れるのは溜息の混じった言葉です。
ですがそんな時、一人の(年齢は30歳くらい、身長172㎝体重66㎏くらいで奥二重の)足フェチが少女の前にやってきました。
「おや?もうパンストは売っていないのかね?欲しかったんだが…」
少女にはその足フェチの言葉が突然の事過ぎて一瞬聞き取れませんでした。
数秒の後理解した少女は急いで「どれがいいですか?」と差し出しましたが足フェチは「いや、新品には興味が無いんだ。是非一度君が履いてみておくれ。それにブランドには疎くてね。」と言いました。
少女は商品に手を付けるのを躊躇いましたが目の前の足フェチが涎を垂らしながら地面におでこを擦りつけるさまを見て、あぁ、この方は私と違った意味で哀れなんだわ。と思い良心の呵責により足フェチの言う通りにしました。
「まずはこれね、SHIROHATOのパンティストッキング。カラーバリエーションも豊富で破れにくい素材だわ。肌触りもよく防臭効果も備えながら安価で買えることからお勧めの一品よ。」
「ほうほう」
「次はこれね、グンゼのSBRINA。肌質に合うナチュラルな透明感と着圧効果で美脚に見せるには最適の一品ね。」
「ふむふむ」
「そしてこれ…あ、すぐ破けちゃった。やっぱりダ〇ソーの200円タイツはすぐ敗れちゃって駄目ね。プレイ向きといたところかしら。」
「それはそれで良き哉」
「お次はこれ、グランブルーのメディハード。少々値段が張るのだけれど美しさと機能性は他の追随を許さないわ。脚のラインはもちろんのこと、この商品のガードル機能でお腹回りやお尻回りもサポートしてくれるの。立ち仕事だったりデスクワークでむくみが気になる人にはお勧めの商品ね。」
「はぇー」
と、次々とパンストを少女が履いては脱いで履いては脱いで。
足フェチは紳士ですから一切そういった目で少女を見ず、たまに五本指のものやカラー、網目のものに心を揺らしながらも少女が脱いだパンストを片っ端から買って行きます。
そうして遂には籠の中いっぱいにあったパンストが無くなってしまいました。
両手いっぱいにパンストを抱えた足フェチは「アデュー」とだけ言い残しその場を去りました。
少女は不思議な気持ちでいっぱいです。「(なんだったのかしらアイツ…)」
その後少女が金髪碧眼の美脚モデルとして活躍するのはもうちょっと先のお話し…
これ、世界名作劇場に名を連ねますかね?