先日、ヴィルジニー・デパント『キングコング・セオリー』を読んだ。書店の新刊コーナーで平積みになっているのを偶然発見して、そのタイトルと表紙のデザインに惹かれ、半ばジャケ買いのような形で購入したのだ。
この本は有り体に言えば「フェミニズム・エッセイ」で、著者であるデパントの体験や思想から紡がれる文章を全7章にまとめてある。どの章もテンポ良く読み進めることが出来るので、所謂「フェミニズム系」の単著を初めて読んだ俺でも読みやすかった。
風俗の写メ日記だし余り長々と書くもんでもないだろうから簡潔に感想を書くと、俺はこの本を興味を持って読めたし、デパント自身の思想も好きだと思った。ただ、これは彼女の思想を全肯定するという意味じゃない。極端すぎる主張もあるし、意見が異なる箇所も勿論ある。
でも、政治や文化の体系から発生する権力構造と、そこから生まれてしまうジェンダーバイアスに対して常に疑問を投げかけたり、自らを「パンクス」と称するその態度がとても好きだ。それと、モーターヘッドのタンクトップを着て撮影している著者近影もカッコいい。詰まるところ、「是々非々だけど、とてもクールだよね」ということだ。今年は、この本以外にもフェミニズム系の本を読んでみようと思う。
余談だけど、今年公開予定の米映画『ゴジラvsコング』が楽しみ。
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なおの写メ日記
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『キングコング・セオリー』なお