ミルコ・デイビス監督『ZOMBEE〜最凶ゾンビ蜂 襲来〜』
2015年公開(多分)のアメリカ映画
GEOの洋画コーナーでDVDのパッケージを見た瞬間に身体に衝撃が走り、心の中で叫んだ。「コ…コイツはヤベェ映画を見つけてしまったぜぇぇぇッッ!!(白竜のセリフっぽい感じを意識しつつ)」と。
そしてあらすじもロクに確認せずに借り、喜び勇んで帰宅し鑑賞した訳だが予想上回るヤバさだった。いや、ホントに。
何故かヨハネの黙示録の引用から始まり、何故か地球で異常気象が次々と起こり、何故か巨大化した蜂が大量発生し、何故かその蜂に刺された人はゾンビになってしまう。
そして何より、上述した事象の理由が何一つ解明されないままにストーリーが終了してしまうという非常にセクシーな暴挙に出てしまう所が最もヤバいポイントであると思った。
しかもさ、タイトルで「最凶ゾンビ蜂」って書いてあるのに、劇中に登場する蜂は只の大きなスズメバチだったんですよね。そりゃあ「いやいや、ゾンビ蜂じゃないんかーい」ってなりますよ。
無理矢理まとめるのならば、この映画は「作品とは何か」について考え直す良いきっかけを与えてくれるものだった気がします。「整合性」や「まとまりの良さ」だけが作品を成り立たせる要素じゃねぇんだぞと。
正直言って面白くはなかったですが。
ちなみにこの映画の原題は『Tsunambee: The Wrath Cometh』らしいです。恐らく「Tsunambee」ってのは「Tsunami」と「bee」を合わせた造語かなと思うのですが、東日本大震災以降は「津波」という単語を使うのは良しとしない雰囲気があるので、何かしらの忖度があってタイトルが変わったのかなぁ等と邪推をしていました。
それではまた次回。