7月29日 水曜日 曇り
こんにちは!
私は以前に仕事を離れ、プライベートで自分より年上の方々などと交流があり、そのメンバーには会社社長がいたり、会長がいたり、ある俳優さんの奥様がいたり、東洋の真珠と言われたあの方がいらしたり、その中に自分も入れていただき、たまにグループで、食事したり、大規模なチャリティパーティーに参加したり、ある俳優さんの舞台を皆さんで観劇したり、旅行したりと自分にとって凄く楽しくもあり、またいろいろな世界を見させていただきました。
その中で、ある男性がいらっしゃいまして、御名前のイニシャルでNさんとしますがNさん、お歳が70代位かと思います。会社の社長さんで、関西出身で関西弁で、いつも明るく、お話しも面白く、自分と会うと○○君(本名)で呼んでくれて、自分は好きなNさん。ここ最近、気になってはいたものの、こちらからお電話することもなく、もう最後にお会いしたのは、たぶん2〜3年前ぐらいだったと思います。
久しぶりにお会いしたので、近況の話しをしながら居酒屋で語り、その後近くのスナックでお喋りしたり、カラオケしたりと楽しく過ごし、お互いにかなりお酒を飲んだこともあり、ご機嫌で店を出て、Nさんをタクシーに乗せて、お見送りをしましたが、まさかその日がNさんとの最後のお別れになるとは、、、
最近、お知らせで、Nさんがお亡くなりになったと聞きました。一時期体調がすぐれないとは聞いてはいましたが、まさか急に逝かれるとは、、
Nさんとの思い出の一つ、その当時のグループで食事に、渋谷のあるお好み焼き屋に、たまたま東京に来ていた、自分の母親を連れて行きました。そこにNさんもいた訳ですが、もうNさんにはお母様がいらっしゃらないのか、凄く自分を褒めていただき、そしてその食事の会から、母親と共に先に帰ろうとした自分に、Nさんが自分の手のひらに何かを渡してきました。『これでお母さんに何か美味しいものを食べさせて』と、小声で。
あとで確認すると、小さく折り畳まれた一万円札でした。
なんて粋でかっこいいと思いましたし、そのお気持ちが凄く暖かくて、嬉しくて。何かNさんにお母さんへの思いであったり、感じたものがあったのか。
そんなNさんにもうお会い出来ないと思うと、寂しいです。何も恩を返せていないし、まだまだお会いしたかった。今でもNさんを想うと、涙がこぼれそうで。
恩返しだなんて、おこがましいし、せめて自分にできる事は、恩送りということかなと思います。恩送りとは、『恩返しと違って、誰かに親切にしてもらったら、それをその人に返すのではなく、他の人に返す事』
Nさんとの思い出、優しくしていただいたこと、お話し、声、気にかけてくれたこと、、、忘れません。自分から何もNさんに出来なかった事が悔やまれます。しかし、この先もずっと忘れません。
Nさんがいた事を、この先もずっと忘れませんし、受けたご恩は、できる事ならば、自分の下の世代に返していき、人に優しくする事だったり、徳を積むことだったり、自分が人間として成長し続けることだったり、そのように恩を送ることなんだなと思いました。
Nさん、ありがとうございました。安らかにお眠りください。
哀田 剛の写メ日記
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恩送り哀田 剛