僕は小さい頃から音痴でリズム感がないことや自分のこもったような声にものすごいコンプレックスを感じていました。
音楽自体は大好きでしたが、合唱コンクールで歌うのが嫌で3年間指揮者をしたり友達とカラオケに行っても一曲も歌わずに帰ってきたりと人前で歌うという行為からずっと逃げてきました。
歌が上手い周りの友達を見て、自分もあんな風に自由に歌えたら気持ち良いだろうなと夢想する日々を送っていました。
そんな時に出会ったのがHIP HOPという表現技法です。
HIP HOPでは韻を踏むことで音だけでなく詞でもリズムを作ることができ、音に色をつけることができます。
実際に他の楽器などは全くできなかったり歌がそれほど上手ではなかったりするのに活躍しているラッパーも存在します。
これなら自分もできるかもしれないと、サイファー(ラッパー同士で即興でラップをし合う集まり)に参加したり歌詞を書き殴ったりとHIP HOPにのめり込みました。ボイストレーニングにも通ってコンプレックスでしかなかった自身の歌唱力とももう一度向き合いました。
それからは、自分は自分であることしかできないのだから自分のやりたいことをやって表現したいことを表現しよう。そう思えるようになりました。歌は上手にならなかったかもしれませんが歌うことが楽しくなりました。
表現すること、それは僕たちみんなに等しく与えられた権利です。
それでは聞いてください。
「夢中 / 柊焔」
https://youtu.be/cJ-OmXq35fA