自分用クリスマスプレゼントを
買いました。
「ヘゲモニー」というボードゲームで、
世界で「2023年最も凄い」と言われて
大注目されていたものです。
日本では今年10月に和訳がでました。
最も特徴的なのはゲームの
システムにあり、
このゲームはなんと
4人非対称ゲームです。
非対称ゲームというのは
プレイヤーそれぞれが
違う行動をとるゲームのことで
例えば人生ゲームであれば
「人生」をテーマに
皆が同じ行為を行い
得点を競いますが
ヘゲモニーでは「国家」をテーマに
4人のプレイヤーが全く違う
別々のアクションを行います。
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参加プレイヤーが
担当する役割は
・労働者
・資本家
・中産階級
・政府
…の、4役で、
それぞれの役ごとに
「この行為でx点獲得」という
数字が設定されており、
順番に回ってくる手番で
全員がそれぞれの役割に則り
規定の選択肢から
各々の目標に向かい、
ゲーム終了時の
最終的な得点を競います。
これがものすごく珍しくて。
僕のボードゲーム歴は
結構長く20年くらいですが
記憶にはこんなゲームは
ありませんでした。
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そしてこのゲームが
非常にユニークなのは
全員が別の役割に徹し
別の方向を向き、
それぞれの利益に向かって
走るにも関わらず
それらの行為が密接に
影響を及ぼし合う点です。
労働者の目的は
自分たちの繁栄ですから
サラリーを稼ぎ、贅沢品を買い、
日々の食糧を買い求めることです。
そのためには高給な
働き口がなくてはいけません。
移民の受け入れも困りますね。
資本家は自らの利潤の
最大化を追求します。
企業を設立し、
労働者にはなるべく
安い賃金で働いてもらい、
自社の商品を高値で買わせ、
海外貿易には
高い関税をかけてほしい。
中産階級は
労働者と資本家の間の
性質を持ちますので
すべてにおいて
中庸がのぞましく、
政府は3者どれか一つの勢力が
突出してしまっては困るため、
それぞれ勢力の影響が
均等になるように
法案を変更したり
国家のバランサーとして
特定の階級への
金銭、物資的支援を行いつつ
次々と発生する外交や天災など
様々な事象に対応をします。
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国には国庫があり、
このお金が尽きるとIMFが
強制的に政治に介入をしてきて
国のあらゆる法案が
指定のものに固定されてしまうため
プレイヤー全員にとって不利な
状況が生まれてしまいます。
そのため、
4者は敵対関係にありつつも
他方で緩やかな協力関係を築き、
その中でデモやストライキ、
賃下げや企業の売却など
自らに都合の良い法案の立案など
様々な手段で自らの勢力と国の
発展を目指すゲームです。
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非常に魅力的かつ斬新な
システムが山盛りで
それが国家というテーマ性と
非常によく絡み合い
実際の経済の複雑さを
大変よく表している
秀逸なゲームではありますが、
唯一の難点はルールが複雑なことで
ルール説明にもプレイにも
それぞれが数時間単位必要です。
個人的にはこのゲームは
必ず後世に伝わり残るゲームだと
思っていますので
「ボードゲームは資産」という
考えの下、購入に至りました。
付属の拡張を混ぜると
一人でもプレイが楽しめる
モードも用意されています。
しかしそのためには
非常に分厚い説明書を完全に
マスターする必要があるため
どこかで時間をとって
じっくりと腰を据えて
向き合いたいと思います。
洋介の写メ日記
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クリスマスプレゼントを買いました 洋介洋介