静岡県には
「朝ラー」という文化が
存在しています。
「朝ラー」とは
「朝にラーメンを食べる」の
略でして、
朝ラー需要を当てこんで
朝6時くらいから
ラーメン屋が開店していて
お客さんもかなり
入っていたりします。
そして僕が住んでいた藤枝市と
お隣の港町である焼津市は
朝ラー文化の中心地でした。
もともとこの朝ラーは、
お茶に関わる農家や業者が
早朝からお仕事をして、
業務を終えたあとに
ラーメンを食べていたことから
徐々に広まっていった
ものであったようです。
また、港では早朝から
漁に出た漁師さんたちも
朝に帰ってくるころですから
その需要もあったと
聞いています。
そしてこの朝ラーに、
僕はずっと
憧れていました。
だって朝から
出勤前にラーメンを
食べるなんてなんか
すごく美味しそう
じゃないですか。
しかも
人気の有名店なんかは
早朝にもかかわらず
毎日行列が
できたりしています。
そんなに熱を入れて
皆が食べている
朝ラーはさぞ美味しいのだろうと
強い強い憧れを
いだいていました。
※※※※
しかし、いざ実際に
朝ラーを食べにいくとなると
まず早起きをしなくては
なりません。
これがまず僕には
ハードルが高かったです。
普通のサラリーマンにとって
1日のうちで
朝7時ごろほど
睡眠欲＞食欲の時間って
ないと思いますが、
朝ラーをするには
そこを無理やり早起きして
家を出なくてはなりません。
そして実際に
これを乗り越えて、
「よし、朝ラーしよう！」
…と、僕が行動に
うつしたのは
静岡に引っ越してから
もう2年ほどが経過した
ころでした。
※※※※
眠気のただよう頭を
しゃっきりとさせ、
車を運転させて
あらかじめ調べておいた
近所の有名店まで約15分。
早朝にもかかわらず
通勤している方の
車が走るなかに混じって
「俺は今からラーメン食べにいくんだぜ」
という特別感は
ちょっと心を
躍らせてくれます。
お店に到着すると
行列はそんなでもなく
少し待ったくらいで
中に入ることができました。
早速メニューをチェックし、
注文したのは、お店の
口コミでも絶賛されていた
チャーシューメンです。
そして待つこと数分で
目の前にはほかほかと
湯気を立てる美味しそうな
どんぶりが到着。
ずっと噂には聞いていた
朝ラー、どんな味なのか。
期待超MAXでさっそく
いただきます。
…
…
一口、二口と箸を進めていく
僕の胸に湧き上がる感想。
…
…
…
「うん、ラーメンだな」
まあ今考えると
当然なんですが
昼に食べようが、
朝に食べようが
ラーメンはラーメンです。
むしろ人によっては
胃が起きてないから
お昼に食べたほうが
美味しいまで
あるかもしれません。
もともとは
早朝からちゃんと
働いていた方のための
文化ですからね…。
その後ぼくは
普通に美味しいラーメンを食べ
普通にごちそうさまをして
普通に出勤をしました。
朝ラーは
「超死ぬほどおいしい！」
とは（僕は）なりませんでしたが、
こうして
「朝ラーたべたよ！」
という思い出には
なりましたし、
体験してみなければ
朝ラーに強い憧れを抱いたまま
東京にきてしまって
「朝ラー、食べたかったなあ…」
と、後悔が募る
ばかりだったと思いますので
一回は行っておいて
よかったと思っています????
洋介の写メ日記
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朝ラーを体験した話 洋介洋介
