ハチの仔を取ってきて食べた話。
いよいよハチの仔の実食です。
見た目は…
…
うーん…
まあ正直なところ、
美味しそうっていう
感じではないです。
白かったハチの仔が
醤油で茶色っぽく
色づいて
すすけた感じで
どちらかというと
食欲は減衰する
印象になりました。
当然画像なんて
Twitterにあげられた
ものではありません。
まあしかし
食べ物なのだから
見た目は二の次であって
問題は味です。
ラグビーボール状の仔と
サナギの仔では
味が違うらしいですが
どうなんでしょうかね。
まずは茶色く濁った
ラグビーボールの方を
ひょいっとつまんで
ぱくり。
…
…
ああ、うん。
これは…
…
…
美味しいかも。
なんか
ハチの仔単体の
素材の味としては
甘みがあって
まろやかなんです。
だからバター醤油の
ふくいくたる香りと
まろやかなハチの仔
本来の甘さと
バターのまろやかさ、
醤油の味、
全てが重なって、
結構おいしい
おつまみとして
仕上がっていると
言えるのではないかと
僕は思いました。
量があったらご飯にも
合うんじゃないかなと
思ったりもしますが
これはバター醤油という
味付けの功績が多大である
からでしょう。
気をよくした僕は次に、
もっと大きなサナギ状の仔
(形状がハチで足も生えた方)
を、つまんで食べてみます。
すると
「サクッ」
…と先ほどの
幼虫にはなかった
確かな歯応えが
感じられます。
サナギといえど
すでに体は甲殻に
包まれているため、
そこに火を入れたことで
カリカリの歯応えに
仕上がったようです。
そして味の方ですが
なんとこちらは
エビっぽい味がしました。
昆虫と海洋生物で
隔たりはあるものの
甲殻のある生き物は
総じて似たような味に
なるのでしょうか。
しかし同じハチの仔でも
幼虫とサナギでこれだけ
味に違いがあるのは
面白いですね。
そんなわけで
ひょいぱく
ひょいぱくと
出来上がったハチの仔は
あっという間に
完食してしまいました。
それなりに
おいしかったし
労に見合った味だったと
思います。
ごちそうさまでした。
※※※※
思いつきで
素材集めから調理まで
勢いで行った
今回の昆虫食作りですが
味は思ったよりも
全然美味しかったし
なにより
「昆虫食を作って食べる」
…という体験ができたという点が
良かったのではないかと
この時の僕は思いました。
しかも特に
お金もかけていません。
この辺は大自然を擁する
静岡という地の
素晴らしさだと思います。
※※※※
そして意気揚々と
当時まだギリギリやっていた
ネットゲーム内でみんなに
この話をしたところ、
一部のメンバーは
「絶対食べたくない」
というリアクションが
返ってきましたが
この辺の反応が分かれるのは
仕方がないことでしょう。
しかし、
僕らの身の回りにある
食べ物もよくよく見ると
忌避感を生じさせやすい
食材は結構あるものです。
例えばウニもイクラも
牡蠣も白子も鶏卵も
先入観なしで見た場合
どれも見た目は
相当にグロテスクであり、
予め知識がなければ
「気持ちわるい」と
思ってしまう
かもしれません。
しかし、
たんぱく質を加熱すれば
凝固するというメカニズムは
どれも変わりがないもので
昆虫食との違いは
「既知であるか未知であるか」
「親しみがあるかそうでないか」
ただ、それだけです。
その壁一枚が厚いのも
確かですけどね。
他のことがらでも
感情が追いついていないと
効果が伴わないものって
あったりしますが、
見た目も
確かに大事な要素ですから
それも兼ね備えて心から、
「美味しい」
…と、実感できることが
大事であるという
意見もすごくよくわかるものです。
これはもう感情の世界
ですから。
ただ僕自身は、
体に悪いとか、
味が極端に嫌い、などの
原因がなければ
昆虫食も悪いものでは
ないかなと思いました。
機会があればぜひいつか
また食べてみたいと思います。
洋介の写メ日記
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ハチの仔のバター醤油炒めを食べた感想 洋介洋介