【こどものヘビを拾った話 洋介】- 洋介(amen)- 性感マッサージ

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洋介の写メ日記

  • こどものヘビを拾った話 洋介
    洋介
    こどものヘビを拾った話 洋介

    その日は
    高く照った太陽から
    灼熱の光が
    降り注いでいました。

    肌を焦がす暑さの中
    不快指数はマックスを
    振り切り

    ワイシャツの下に
    着たアンダーは
    もう汗でどろどろです。

    僕は職場の敷地内を
    移動していましたが
    ふと建物の裏道に
    差し掛かった時のこと。

    道の脇には木で出来た
    パレットが積まれており

    ちょうど回収業者が
    フォークリフトと
    トラックを用いて
    廃棄パレットの
    積み込みを
    行っていました。

    なんとはなしに
    それを眺めながら
    歩く僕。

    次々と
    持ち上げられていく
    パレット。

    そして丁度僕の
    真横にあったパレットが
    持ち上げられた瞬間

    「ぽてっ」

    …と、何かが
    落ちました。


    なんだろう。



    なんか動いてる。



    生き物か?


    興味がわいた僕は
    落ちたものに近づいて
    いきます。

    そして良く見ると
    それは
    長さ20センチ程の
    緑色の…





    ヘビでした。


    この時の僕の中で
    苦手な生き物ランキングを
    作成したとすれば

    ぶっちぎりで
    一位だったのは
    間違いなくヘビです。

    しかし実際にヘビを
    見る機会は
    そうあるものではなく

    とても苦手だけど
    めったに会えないヘビが
    今、僕の目の前にいます。


    苦手だけど、


    めずらしい。


    もちろん動物園にいけば
    ヘビなんて普通にいるんですが
    所詮あれは
    ガラス越しの世界で

    生活圏において
    ヘビと会ったという事実が
    僕をとても
    興奮させていました。

    そして
    この機会をのがしたら
    次はいつ出会えるか
    わかりません。

    そんな思案を頭の中で
    めぐらせているうち
    いつのまにか
    僕の心の中の恐怖を
    探究心が塗りつぶして
    いたようです。


    意を決した僕は、
    ギャーギャーと
    騒ぎながら

    パレット回収の業者さんたちに
    からかわれつつ

    子ヘビを容器にいれて
    捕獲する事に成功し、

    そのまま家に
    持ち帰りました。

    捕獲に使用した容器は
    直径がラーメンの
    どんぶりくらいで
    高さは大人の親指くらい。


    そこに半分くらいの
    土を入れ

    呼吸穴の開いた
    ラップを被せ

    更にその上から
    容器のフタを
    していました。


    夜、仕事が終わり
    帰宅すると

    僕は持ち帰った
    容器を取り出し

    おそるおそる
    フタを開けてみます。

    容器の中を
    観察すると
    ラップは破れていません。


    そして子ヘビは…



    いました。

    土の上にいると
    自然と体の色が変わるのか
    保護色の様になって
    見えにくいですが

    ぐにゃぐにゃと
    体を絡ませて
    おとなしくして
    いるようです。



    いや。

    光が強くなり
    フタが開いた事に
    気付いたのでしょう。




    動き出し


    勢いがあって


    …と、次の瞬間、


    子ヘビは頭で
    容器の天面に
    張られたラップを
    つつきだします。

    うわ、うわ、うわ。



    やばい。



    こわい。


    あわててフタをしめる僕。


    すると子ヘビはすぐ
    おとなしくなり
    僕は胸をなでおろします。



    …おそろしい。


    なんて活発なんだ。


    そんなドキドキした
    思いを抱えながらも


    しばらくすると
    またむくむくと
    ヘビに対する観察欲が
    僕の中で
    湧きあがってきて、


    再びフタを取る僕。


    すぐさまラップをつついて
    出ようとするヘビ。


    あわててフタをしめる僕。


    そんなやりとりを
    二度、三度と
    続けた後


    僕はこのヘビが
    もっとのびのびと

    動いている所が
    見たくなりました。


    しかし部屋の中で
    このまま離すなど
    言語道断。

    さわれないし
    つかめない。

    大体噛まれたら
    大変です。

    考えた末に閃いたのは
    浴槽の底に容器を置いて、

    ハシで容器にかけた
    ラップを取り払う、
    という作戦でした。

    (続




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