人との距離って、不思議だよね。
初めて会ったときは、心の中にひとつ壁があって。
それが声のトーンだったり、仕草だったり、目線だったり……
少しずつ近づいていくことで、ふと消えていく瞬間がある。
触れる距離まで近づいたとき、
それでもまだ君の緊張が指先に伝わってくると、
「ちゃんと見てるよ」って、そっと手を重ねたくなる。
肌が近づけば、呼吸も近づいて、
それまでの言葉が全部、意味を変えるような気がして——
「…こんなふうに触れられるの、ずるい」って、
ぽつんとこぼしたその声に、僕のほうがドキッとしてた。
きっと、距離が近づくと変わるのは、
言葉よりも、肌よりも——
心のほうなんだろうな。
今夜はどんな距離で眠るの?
近づきたくなったら、いつでも。