【恋愛時計 第9話「紗弥」】- 弦之介(女性用風俗amen)東京/性感マッサージ

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  • 恋愛時計 第9話「紗弥」
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    恋愛時計 第9話「紗弥」

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    第9話 紗弥

    「ねー、パパー、トイレは座ってしてよー。便座が上がったままだよー。」

    紗弥19歳、二人の間に生まれた長女は和夫のトイレの使い方にいつも文句を言うのだった。

    「あ、ごめんごめん、いつもはちゃんとしてるよー」

    その言い訳も毎度のことだった。



    結婚した翌年、紗弥が生まれた。


    和夫がイベントの準備を進めている時メールが届き、こう書いてあった。


    「今日はなるべく早く帰ってきてね、パパ」


    いつも仕事中はほとんどメールしてこない祥子が珍しく昼間に送ってきた。

    (今日何かあるのかな。ん、パパ?何だ?)


    その夜、定時で仕事を終わらせた和夫は家路を急いだ。もしかしたら・・・と思いつつ。


    「ただいまー」

    「おかえり、パパ」

    「あのさ、」

    「うん!」

    「もしかして」

    「そうなの」

    「出来たの???!!!」

    「うん!!!」

    「やったーーーーー!!!!!うっぐえぐ」

    「えー?かず、泣いてんの?」

    「だってこんな嬉しいこと、俺がパパになるなんて信じられないよ」

    「かずパパ!」

    「ありがとう、祥子、本当にありがとう」

    和夫は祥子を抱き締めて、はっ!と気付いた。

    「あ!やばい、お腹大丈夫?」

    「うん」

    祥子の「うん」は聖母のように優しかった。


    その夜、和夫は祥子とどんな名前にするのか、どんな未来にしていくのか語り合った。幸せに点数があるとしたら間違いなく人生の中で最高点の夜だった。


    妊娠中、和夫はわからないことばかりでオロオロすることが多かったが、だからこそガラス細工が汚れないように、壊れないようにするかのごとく優しく祥子に接した。


    なるべく定時に帰れるようにこれまで以上にタイムマネジメントをしっかり行い、祥子との時間を増やした。帰りに買い物をして食事はほとんど和夫が作った。

    最初の料理を食べたとき祥子はこう言った。

    「ありがとう。美味しくない、でも嬉しい」

    「だよね・・・ごめん、レベルを上げていくよ」

    それからメキメキと料理の腕も上がっていき、安定期に入る頃には買い物せずとも冷蔵庫にある食材だけで美味しい料理を作れるようになった。


    つわりの大変さを目の当たりにしたときはずっと手を握り、背中や腰をさすりながら大丈夫?と優しく声をかけた。だが、心の中ではこのまま治らなかったらどうしよう、救急車呼んだ方がいいのかな・・・と不安がいっぱいだった。


    和夫には祥子が二つの命を抱えているという事実が信じられなかった。自分一人でも大変なのに身体にもうひとつ命を抱えるということがとてつもなく凄いことに思えたのだ。


    妊娠後期、お腹の中で動くのがわかるようになると和夫はずっと話しかけていた。そして優しく8ビートを刻むのだった。

    「ほら、やっぱりリズム感って大事じゃない?物事にうまく乗れる子になって欲しいよね」

    「かずはやっぱりベーシストなのね」

    「この子、ミュージシャンにする?」

    「昼間は私がピアノを聴かせてるのよ」

    「そうなんだ!じゃ、ピアニストで!」

    「簡単じゃないよー」

    そう言って祥子は笑った。





    ============

    この物語は以前ポストした内容が元になっています。



    結婚して家庭に入った時

    無意識に止めてしまった



    恋愛時計



    再び動かしたのが

    女風だとするなら



    電池を入れ換えた

    若いセラピストと

    恋愛年齢は同世代



    その時だけは

    動き続けてる

    時計を隠して



    臆することなく

    恋をしましょう



    その時あなたは

    自分が思うより

    かわいいんです



    気付いてますか?




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