帰省したときに
床の間に赤い花の付いた枝が飾ってあった
母上に
「何の花?梅?」
と尋ねると
ポツリと「木瓜」と言った
その言葉に少し遅れて
母上の指す先を見ると
庭には赤い花が満開だった
枝に付いたたくさんの赤い花は
折り重なるように咲いていて
緑の少ない庭では
床の間のそれよりも濃く見えた
母上は茶を啜った後に
「何十年も前からあるわよ?何も知らんのね」
そう彼女の息子に呟いた
( '灬' )
とみーの写メ日記
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木瓜とみー