santuario

東京/性感マッサージ/東京と大阪に拠点を置き、近郊および全国出張対応

柚木の写メ日記

  • ただの痛み止め
    柚木
    ただの痛み止め

    たとえば

    喉が渇いて塩水を飲むように

    少し楽になる気がしても

    結局はもっと苦しくなることがある



    それでも人は何かを求めてしまう

    ”生きる”というのは

    そうした矛盾を抱えた営みだ



    『ノルウェイの森』は

    そんな“どうしようもなさ”を描いた物語



    死にたくなるほどの孤独も

    誰かと触れ合うことで

    ほんの少しだけまぎれることがある



    だけどそれが必ずしも

    救いになるとは限らないし

    むしろそのつながりが

    さらに深い喪失を生むこともある



    特にこの作品における”セックス”は

    ただの快楽じゃなく

    寂しさや不安を埋める手段として描かれる

    要するにただの”痛み止め”であり

    問題の先送りにしかならないのだ



    だけどそれを虚しいと思うのか

    美しいと思うのかは

    捉え方次第なんだと思った




    そういえばこの小説

    1000万部以上売れたらしい




    しかし誰もが手に取って読めるほど

    簡単な話には見えないし

    むしろ複数回読んで

    ようやく自分なりの解釈が見つかるくらい

    難解な物語に感じてしまった



    だけどそれくらいのものの方が

    個人的には読んでて面白い



    暑さで眠れぬ夜のお供として

    ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか