スーパーの青果売り場で、目を引く彩り豊かなサツマイモたち。従来の茶色い外皮とは異なる、鮮やかなパープルや深い黄金色の新品種が並んでいます。"時代の変化"を映し出す、小さな出会いでした。
一方で、路地裏の焼き芋屋さんからは、懐かしい香りが漂ってきます。石焼きの窯から立ち昇る甘い蒸気は、変わることのない"本質的な価値"を静かに主張しているようです。
新しいものと伝統的なもの、その両方に触れる機会が増えています。品種改良された見た目の美しいサツマイモは、確かに写真映えもする魅力的な存在。でも、路地裏で出会う素朴な焼き芋の香りには、何物にも代えがたい味わいがあります。
"選択の意味"を考えさせられます。見た目の華やかさに価値を見出すのか、それとも伝統的な味わいを大切にするのか。あるいは、その両方を楽しむ余裕を持つのか。
先日、古い市場で見かけた焼き芋屋さんは、新旧の品種を両方取り扱っていました。品種の特徴を丁寧に説明しながら、それぞれの良さを引き出す焼き方を工夫しているそうです。
移ろいゆく時代の中で、変化を受け入れながらも大切なものを守り続ける。そんな姿勢に、深い考えさせられる何かを感じました。