第24回『実樹の禁断賞状』
2025年5月20日。
僕がラブホテルを「愛している」ことは明瞭かと思われます。
ラブホ好きがまず最初に出逢う"衝撃"、
性好奇心の初期衝動のゴールと言ってもいいでしょう、
そう、『バリアン』です。
バリアンに関しては、
まず初めに「なにこれ?本当にラブホ!?」と夢中になり、
逆に(周りと同じが嫌だな)って意味で、
「私が好きなホテルはバリアンじゃなくて〜」と他のホテルを挙げるようになり、
"愛宿放浪記"が充実したところで、
改めて「やっぱりバリアン」と言えるようになる。
そんな感じですよね。
東京痴民へ。
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表彰状「ホテルバリアンリゾートへ」
ハワイでも、モルディブでもなくて——
あえて「バリ」であること。
「バリ」のチョイス。
創設者荻野勝朗(おぎの かつろう)氏の体験した感動、と貫かれた哲学・ユーモアを感じます。
バリアンの扉を開けた瞬間、
ふわりと香るアロマに包まれて、
ほんの少し、世界が遠くなる。
どこかに旅に出ていた感覚が蘇るのに、実際は新宿だったりするのが、たまらない。
ロビーに置かれた謎のお茶の名前は、何度行っても覚えられない。
ぐて茶?ぶて茶?それすら不確かで、だけど、いつもちゃんと美味しい。
料理のクオリティ、驚かされます。
ナシゴレンの香ばしさ、うどんのダシのあたたかみ。
至高の事後のための献上品。
ロビーの無料フードも充実。
ポテサラとごぼうサラダの“給食感”が妙に沁みる。
ラブホテルで童心に帰るなんて、思いもしなかった。
杏仁豆腐上にイチゴやキウイのソースがかかってるけど、
素の杏仁を選ぶ人がいて、
そんなキチガイでも受け入れるバリアンの懐の深さに感心。
カラオケがあるのに、誰もおっ始めてないあの不思議な清らかさも、
上にいけばすぐにラブホ部屋の環境だからこそ。
クロワッサンをロビーのトースターであっためる時、ドキドキ…
入浴剤バイキングから粉の入浴剤を選んでカップに詰めて、運ぶ時はモンハンで竜の卵を運んでる時のスリル…
「ちょっと待って、なんでこんな緊張してんの?」
______摩訶不思議アドベンチャー。
春雨スープとお茶漬けがある店と、ない店がある。
それを「まあまあ、場所によるから」って当たり前みたいに言う自分に、ちょっと引いてます。
真面目だから!!!
真面目に生きてるからこそだから!!!
お風呂は大きくて、溺死できるくらいの贅沢感。
お風呂のテレビをつけたら突然AVが流れてきて、滑って転ぶ。
そういう間の抜けた瞬間すら、記憶に残る。
天蓋ベッドの布は必ずおろす。
酔ってもおろす。
気が昂っての1人バリアン。
見知らぬ天蓋を見上げて呟く。
「俺は、お姫様になる」
バリアンでは
王子様にもお姫様にも
悪魔にも天使にも
なれるんや。
謎の『伊豆への無料宿泊チケット』がもらえるまで、スタンプを集めている自分の姿が、ちょっとだけ滑稽。
そして、永遠にたまらない。
新宿グランピング店にはハンモックがある。
歌舞伎町のど真ん中で、無理な体勢になれるなんて、すごいことです。
深い敬意と、愛しさを込めて、ここに賞します。
2025年5月20日
東京萬天堂・実樹
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ナシゴレンをもう一度食べるために。
あの布団の上の花をそっとどけるために。
忘れたお茶の名前を、また忘れるために。
その全部が、東京痴民である、
我々の“ごほうび”。
存在してくれて、ありがとう、バリアン。
もはや、インドネシア・パビリオンだよね。
認めてもらえるように万博に申請してみよ。
ダメか。
公式グッズ作ってもらえるように、大沢たかおさんの事務所に申請出してみよ。
バリアンで素敵な思い出が作れますように。
いつか全てのバリアンを制覇できますように。
[X]
@miki_mantendo
実樹の写メ日記
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第24回『実樹の禁断賞状?』実樹