第21回『実樹の禁断賞状』
2025年5月17日。
の深夜。
あぁぁぁぁぁぁぁ…!
今、あなたは、激しく後悔している。
終電を逃し、男友達とサシでカラオケに来て、
微妙に気まずいこの灰色のソファの上で、
足を組み直しながら、めちゃくちゃ思ってることがある。
それは______
(あ〜〜〜〜、もうあのときホテル行っときゃよかったわ!!!)
ーーー
表彰状「男友達とサシ飲みで終電を逃し『この後どうする?』と言われ、いったん『行かな〜いw』と答えたものの、現在カラオケにて始発待ち中。ムラムラと後悔の狭間で“正直ホテルでセックスしてた方がマシだった”と思っている人へ」
今、となりで彼は「え〜何歌おっかな〜」とか言ってるけど、
いや、もう歌えないんよ。
持ち歌も尽きたし、声枯れてるし、喉乾いてるし、
カラオケという空間の“次元の狭さ”に気づき始めているんよ。
さっきまでは、ちゃんと理性的だった。
「ホテル…行かな〜いw」って明るく断ったし、
彼も「だよねw ごめんごめんw」って引いてくれて、
友情は守られた。
でも今、この感じ。
炭酸の抜けたジンジャエール。
真夜中の“JOYSOUND”のホーム画面ループは地獄。
森香澄の顔、何回見たか!
チャン・カワイの歌詞の解説もうええわ!
的を得てないんだわ!
アーティストも(違う…)みたいな顔しとるわ!
マイク2本あるのに使ってるのは1本だけ。
なんであのとき、ホテルに誘われたとき、「いいよ」って言わなかったん?私。
ムラムラしてなかったわけじゃない。
むしろちょっとテンション上がってた。
しかも、この空気よりは絶対よかった。
身体が疲れてるのに、快感だけ取りこぼしてる感じ、マジでつらい。
この時間の“なにも起きなかった感”、逆にエグい。
歌えば歌うほど思い出すの、
「ホテル行ったら、たぶん気持ちよかっただろうなぁ…」
「しかも、ちゃんと寝れたしなぁ」
「メイク、落とせたしなぁ」
「なんならカラオケついとる部屋あるしなぁ」
「なんとなく可愛い下着つけとるしなぁ」
「もうちょっとムード作って誘えやもうちょっと押せやちっ」
思わず出てしまった"舌打ち"は「KAT-TUNの練習」と言い張って誤魔化す。
赤西仁えちぃなぁ。
今さら言い出せないけど、
「もう1回誘ってくれたら、ワンチャンOKしたかも」って心ではずっと叫んでる。
この状況で『シングルベッド』歌うなや!
『抱いてセニョリータ』もやめとけや!
クリープハイプメドレーすんなや!
エロがんな!!!私!!!
酔ったフリして『Sex On The Beach』入れたろ。
…このタイミングでトイレ行くなや!!!
1人で「セッセッ」って虚し!地元に就職すればよかった!!!
「今この瞬間、カラオケのソファで、
“あのときホテルでセックスしておけばよかった”と
悶々と反省しているあなた」へ。
あなたの、
夜の選択ミスと、じわじわ襲ってくる後悔のモノローグに満ちた、尊き夜更かし…お疲れ様です!!!
ここに賞してあげましょう!!!
2025年5月17日
東京萬天堂・実樹
ーーー
でも、もうすぐ始発。
街が動き出す。
一晩なにも起きなかった事実を背負って、
おうちに帰るだけの朝。
次は…ちゃんと迷ってもいい。
セックスしとけばよかったなって、思うくらいなら——
ちょっとヤっといたほうが、マシな夜もある。
さあ、帰って寝よう。
起きたらまた、僕のホームページを開いてね。
ね。
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@miki_mantendo
実樹の写メ日記
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第21回『実樹の禁断賞状?』実樹