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実樹の写メ日記

  • 第14回『実樹の禁断賞状?』
    実樹
    第14回『実樹の禁断賞状?』

    第14回『実樹の禁断賞状』



     



    2025年5月11日。



    日曜日だから街に繰り出してくだそうっ‍♂️‍♀️☘️



     



    公園はもちろん最高ですが、ナイトワーカーという立場的に、僕はあなたが繁華街に向かうことを推奨しなければなりません。



     



    な〜に大して変わらないんですよ。



    パークで自然の癒しを得るか、ラブホで自分の本能を野に帰すか、似たようなもんです。



     



    やっぱり本気のハレンチって楽しいよね!



    マジ人間!僕ら哺乳類!ほと走れエロス!合法トリップ!この世ラブ



     



    僕らにとっては楽園であるラブホ街ですが…



    他人の“地獄”の入口を見てしまうこともあるかも知れないですね…



     



    全国に「織姫と彦星」っていっぱいいると思うけど、その織姫が顔馴染みだったらちょっと気まずいですよね…



     



    本日、表彰されるのは——



     



    まさかのタイミングで“見てはいけない光景”を目撃してしまった方。



     



    ーーー



     



    表彰状「セラピとラブホに入る直前に友達の不倫現場を目撃してしまった人へ」



     



    待ちに待った日曜日の昼下がり。



     



    予約も完了、下着も新調、メイクも念入り。



    褒められて美しく…今日は"ご褒美デー”だった。



     



    セラピ君と合流。



    誰もが振り返るイケメンってわけじゃないけど、私に取っては彼が"合う"んだよなぁ。



    てか、顔で選んだら女風って失敗するしw



    あー、私センスよすぎー✨



     



    とか言ってたら…



    あれ?…え?…え?



     



    まさかこんなところで…彼女に会うとは。



     



    一瞬でした。



    でも確実でした。



     



    オニツカタイガーのスニーカー。



    10代の頃から変わらないあの髪型。



    あの子がカラー診断をしたっきり、薄紫の洋服しか着なくなった、彼女のファッションは一発でわかる。



     



    そして腕を組んでいたのは——絶対に、旦那じゃない。



    旦那さんはもっと、モサモサした感じの人だったはず。



    ダイエットしたとて、ああはならない。



     



    …不倫。



     



    「どうしたの?知り合い?」



     



    セラピ君に声をかけられるまで凝視してしまっていた。



    そそくさとホテルに入る。



     



    この感情、どう処理すればいいの?



    どういう顔でタッチパネル操作すればいいの?



    動揺しすぎて休憩で19000円のランクの部屋押してたわ。



    流石にたけぇわ。



    無理だわさ。



     



    今からセラピにしてはちょっと残念だけど、そこが逆に愛おしい好きピくんのいちゃアマ性感マッサージ受けるのに…頭の中はあの子の不倫疑惑でいっぱい。



     



    なんだこれ、メンタルからのホルモンバランス崩れそうなんだけど。



     



    そして、懸念がもう一つある。



     



    …こっち見られてないよな?



    私が好きピ君とホテルに入るところ見られてないよな?



     



    部屋に入っても、歯磨きしながら考えちゃう。



     



    「え、あの人、いつから?」



    「てか私にだけ何も言ってないってこと?」



    「いや、私も今セラピストとホテル入ってるけどさ、それは…その…ちょっと違うじゃん…?」



     



    歯茎から血が出て、茶色い泡になっていた。



     



    もう頭パンク。



    性感どころじゃない。



    でも、時間は進む。



    そしてセラピストは優しく微笑む。



     



    「今日、様子おかしいよね?大丈夫?確かにちょっと…ネットで僕の悪い噂が流れて荒れてるかも知れないけど…気にしないで。全部嘘だから。ごめんね」



     



    いや、何も知らなかったんですが…。



     



    あの子からLINEが届く。



     



    「来週どっか空いてる?」



     



    いや、これ、こっちも見られとるやん。



    新宿いる?と返す。



     



    「なんで知ってんの?なんで知ってんの?なんで知ってんの?」



     



    3回呟いたら、もうそれは圭なのよ。



     



    今度、織姫会するかぁ〜。



     



    ちょっとだけ…こっちは女風だからと言って、軽〜い感じで友達にバラされないかっていうのに、ビビってる。この期に及んで。それだけ。私。



     



    「セラピとラブホに入る直前に友達の不倫現場を目撃してしまった」



    あなたの、情緒の大混戦を切り抜けた不屈の精神と、織姫同士の美しい友情を讃え、ここに賞します。



     



    2025年5月11日



    東京萬天堂・実樹



     



    ーーー



     



    「さっき元彼とすれ違った…」



    とか



    「もしかしたら、今出てきた人、前指名したセラピストだったかも知れない」



    とか



    そういうのは言って欲しい派です‍♂️



     



    もちろん言いたくないことは言わなくてよろしいですが!



    変な汗かいて欲しくないし☺️



     



    今までの過去全てを僕に話してもらえるように快楽を託される前にまずは信頼を得るところから始めてみたいと思います✨



     



    [X]



    @miki_mantendo