時間の概念なんて<br />
どこかに置き忘れてしまうほど<br />
ふたりは静かに<br />
信頼を積み重ねてきた
少し息切れしていた君は<br />
肩に浴衣をまとい<br />
涼しげな風が そっと袖を通り抜ける
喧騒の中<br />
アニメのような幻想の街に<br />
ふたりだけが静かに溶け込んでいく
人混みのざわめきの奥で<br />
重なる笑い声は まるで秘密の合図<br />
四角い封筒に封じられた呪文は<br />
僕の胸の奥で まだ眠っている
でもいつか――<br />
封印が解けるとき<br />
きっと僕のなかで 何かが始まる
時の流れは、いつもより<br />
少しだけ優しくて<br />
行き慣れた場所に 別の入り口を見つけたり<br />
秘密の呪文の効果かな?って<br />
くすりと笑った
君は多くを語らない<br />
だけど その沈黙の奥に<br />
いくつもの物語が静かに眠っている<br />
どれも急がずに<br />
ゆっくりほどいていけたらいい
次にまた会うとき<br />
どんな“ひみつ”が顔を出すだろう
過去の痛みも<br />
白と黒と花の魔法で<br />
きっと――<br />
甘く温かい、クリーム色の未来に<br />
変わっていくんだろう
龍生の写メ日記
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浴衣と秘密の呪文と、クリーム色の未来龍生