いつも、心に<br />
心地よいリズムをまとっている人がいる。
その日も、小さな通りの片隅に<br />
大きな荷物を抱えて、彼女は静かに立っていた。<br />
まるで、その街に溶け込むメロディのように。
ふたりで飲むコーヒー。<br />
好きなアニメの話で笑い合う。<br />
まるで時間の流れが、音符のように軽やかに跳ねる。
彼女の言葉から、あの日の街の旋律が聴こえてくる。<br />
それは、僕にとっても彼女にとっても、<br />
**“心の帰り場所”**と呼べるようなものだった。
感覚が、少しだけ普通じゃない僕たち。<br />
でもだからこそ、ちゃんと繋がれた。<br />
ちゃんと響いた。
ふと耳に届いたのは、<br />
あの日に戻してくれる飛行石のような音楽。<br />
聞こえる?<br />
うん、聞こえるよ。鼓動のメロディ。
ふたりにとって、本当に必要なものだけが<br />
そっと残っていくような、優しい時間だった。
帰り道に、手をつないで「ありがとう」を言った。<br />
取りこぼしていた感情が、ひとしずく、こぼれた。
別れ際の「頑張ってね」が<br />
そっと僕の背を押して、<br />
この街のどこかに<br />
彼女の音が、静かに息を吹き返した気がした。
龍生の写メ日記
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コーヒーと飛行石と、あの街のメロディ龍生