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龍生の写メ日記

  • ジョークと革命と、ワンダーランド
    龍生
    ジョークと革命と、ワンダーランド

    雨が、静かに降っていた。<br />

    昨日から、何かが変わり始めていた気がする。<br />

    確かじゃないけれど、そんな&ldquo;予感&rdquo;だけが胸に残っていた。<br />

    <br />

    出かける直前、ふと届いたメッセージ。<br />

    懐かしいような、でも見たことのない景色を連れてきた。<br />

    <br />

    向かう先には、一人の女性。<br />

    恥じらいの中に、凛とした気配をまとっていた。<br />

    目を合わせた瞬間にわかった。<br />

    この人もまた、<br />

    どこかで痛みを抱えてきた人なのだと。<br />

    <br />

    いつものように、<br />

    くだらないジョークを挟んでみた。<br />

    笑ってくれた。<br />

    たったそれだけで、<br />

    何かがゆっくりと、ほどけていくのを感じた。<br />

    <br />

    触れた指先に、<br />

    長く閉じ込めていた気持ちが、そっと浮かびあがる。<br />

    まるで、<br />

    忘れていたワンダーランドの入り口に立ったようだった。<br />

    <br />

    誰かの期待より、<br />

    自分の本音を信じてみる勇気。<br />

    それは、言葉にすることでしか手に入らない。<br />

    <br />

    帰り道、雨はまだ降っていた。<br />

    でも、肌に当たるその感触は、少しだけ違っていた。<br />

    別れ際、<br />

    彼女の小さな仕草が、<br />

    「またね」よりも優しい未来を連れてきた。<br />

    <br />

    そして気づく。<br />

    革命は、<br />

    いつだって、小さなジョークから始まる。<br />

    その一言が、心の奥に空いた小さな穴になって、<br />

    そこから、光が差し込む。<br />

    <br />

    言葉にした瞬間、<br />

    世界は、ワンダーランドに変わる。