「なんばしよっとね」から始まる、あの独特のイントネーション。西日本の片田舎育ちの僕は、社会人になり福岡、大阪と転々とする中で、そのイントネーションが染みついたのか、つい口癖のように言ってしまうことがあります。
「この席とっとっと?」なんて、まるで縄張り争いのように席を確保する光景も、今では懐かしく感じます。当時は「大げさだな」と思っていましたが、東京で一人ぼっちのランチタイムを送る今、あの賑やかな雰囲気が恋しいものです。
地方では、スーパーでばったり会った近所のおばちゃんに、「あら、〇〇ちゃん!元気しとったか?」と声をかけられ、30分以上話に付き合わされるなんて日常茶飯事。最初は「早く買い物終わらせたいのに…」と内心思っていましたが、今では、あの無駄に長い会話が、一種のコミュニケーションツールだったんだなと気づかされます。
都会では、エレベーターで隣同士になっても、お互いスマホをいじりながら無言。スーパーでも、すれ違う人との視線すら交わさない。まるで、各自が透明なバリアを張っているかのようです。
「都会は都会で、みんな忙しいんやろうな」と、どこか達観したような気持ちで自分に言い聞かせてはいますが、心のどこかでは、あの「おせっかい」とも呼べるような、温かい人間関係を求めているのかもしれません。
先日、久しぶりに実家に帰省した際、近所の公園で子供たちが楽しそうに遊んでいる姿を見て、子供の頃の自分が蘇りました。大人になった今、あの頃の無邪気な笑顔を取り戻すのは難しいかもしれませんが、心のどこかで、あの頃の温かい記憶を大切にしたいと思っています。
マサムネの写メ日記
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田舎のあたたかさについてマサムネ